インスタ映えする空間づくりでもっと人が集まる!

Instagram」「Twitter」「LINE」……etc。SNSを仕事でも使う機会が増えています。実は苦手、よくわからない……でも、知っておいたほうがいいんだろうな……。そんなことをうっすらとお思いの皆さんに、SNSの申し子、20代女性に圧倒的な人気を誇る「ゆうこす」こと菅本裕子が、イマドキSNS事情をお届けします。
元アイドルという異色の経歴を持ち、どん底の時代からSNSを駆使して自分をブランディングし、女子の支持を得た彼女ならではの視点。著書『SNSで夢を叶える』も発売したゆうこす、その連載4回目は「インスタ映え」についてです。

「インスタ映え」ビジネスという視点


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「インスタ映え」と聞いて、私には関係ないなと思った方。今回の記事は、若い女の子に向けてではなく、東洋経済オンラインをお読みのビジネスパーソンの皆さまに向けて書きました。

インスタグラマーがリアルな視点で語る「インスタ映えビジネス」。ぜひ最後までお読みいただきたいと思います。

テレビや雑誌、ウェブの記事など、メディアが今こぞって特集している“インスタ映え”。写真共有がメインのSNS、Instagram(以下、インスタ)に写真を投稿したときに「見栄えがいい」という意味で使われています。

今年話題の「ナイトプール」(主に東京のホテルなどが夜間に営業しているプール)は、インスタ映えする写真が撮れることから女性人気に火が付き、入場料が5000円から1万円以上と高いにもかかわらず連日大盛況。地方でも、なんてことない壁に天使の羽のイラストを描いただけで若者が殺到する、という現象が起きています。

第1回の記事でも書いたように、インスタには高い口コミ効果、拡散力があります。つまり、インスタで話題になれば、より多くの集客が見込めるのです。

実際に、若い女性向けのイベントやフェス、スイーツを提供するお店では、インスタに載せる写真を撮りたくなるような空間づくりを積極的にしています。インスタ映えはいまや、ビジネスにも欠かせない要素といえるでしょう。

私自身も、インスタグラマーとして日々、話題のスポットやかわいい写真が撮れる場所を調べては足を運んでいます。しかし、写真を撮りながら「こうだったら、もっとインスタ映えする写真が撮れるのに……」と思うことがしばしば。インスタ映えする空間になっていれば、もっともっと人が集まるはずなのに、もったいないのです!

そこで今回は、「残念なインスタスポットあるある」を6つのポイントでご紹介します。ぜひビジネスにも生かしていただきたいですし、残念ポイントを改善して、影響力のある「インスタスポット」を作っていただきたいと切に願います!

撮影すると顔が暗くて見えない

インスタ女子は「照明」命!

インスタに限らず、写真を撮るうえで大事なのが「ライティング」

レストランで記念日にディナーをしたときに、お店の人に写真を撮ってもらったら、暗くて顔が見えなかった……なんて経験はありませんか?

落ち着いた雰囲気のお店は、照明が暗め。撮影には適さない空間です。くつろぎながら食事をするのが目的のレストランはそれでいいと思うのですが、実はイベント会場でも同じようなことがあるのです。

たとえば、かわいいスイーツの展示会。インスタ映え間違いなし!と行ってみると、撮影にとても苦労することがあります。


写真加工前。ピンクのチョコタワーの前で撮影! が、顔が暗くて見えない…

スイーツがきれいに見えるように照明が配置されているので、肉眼では楽しめるのですが、撮影となると話は別。私たち若い女性は、かわいいスイーツと一緒に自分の顔も撮りたいのです! 自撮りでかわいく見えるライティングだったら、女子が殺到するのです!


顔が見えるように明るくしました。でも、みんながこういう加工ができるとは限りません

加工して明るくすることはできますが、画質が落ちてしまいますし、慣れていない人はうまく加工できず、インスタにアップすることを断念してしまうこともあります。

どう頑張っても、余計なものが写りこんじゃう!

インスタの写真は、基本的に正方形。イベント会場やスイーツ店でも、スマホで正方形の写真を撮っている女性をよく見かけます。

しかし、ここでも苦労するポイントが。かわいく撮れそうなスポットを見つけてカメラを向けてみると、消火器やドアなど、写ってほしくないものが写りこんでしまうのです。インスタ映えする写真に、現実に引き戻されるものが写りこむなんて絶対避けたい!

私はフォトショップを使って、余計なものを消しちゃうこともありますが、そこまでの加工はできない、あるいは面倒なのでしない女性がほとんどです。

インスタスポットを設営する人が、正方形の写真を撮った場合にどうなるか、試し撮りをしていないのではないでしょうか? せっかくインスタスポットを作るなら、そういう細かいところまでこだわってほしいのです。

かわいいアイテムの工夫

かわいいアイテムを手持ちしたい!

インスタグラマーが自撮りするときに、よく使うテクニックがあります。それは、顔の近くにかわいいアイテムを持つこと。そうすることで、よりかわいらしく見えるのです。

かわいいアイスを提供するお店がインスタで話題になったりするのは、そのためです。みんな、アイスを持った自分の写真を撮りたいがために行列に並ぶのです。


「HONEY MI HONEY」の展示会で買ったかわいいノートを持って

しかし、イベント会場ではそうしたアイテムが見当たらないことも。企業名が入ったプレートが用意されていることは多いのですが、PRの要素が強すぎるとかわいい写真にならないので、正直使いづらいです。

何かかわいい小物、たとえばスイーツのサンプル、プレートの文字のフォントやデザインが工夫されていたりすると、訪れた女性たちは自発的にインスタで広めたい!と思うのです。

行列に並ばなければならない!

日本よりもインスタ映え文化が進んでいるのがお隣の韓国。実際に訪れてみてわかったのですが、韓国ではあちらこちらにインスタスポットがあります。そして、日本との大きな違いは、1つのお店の中にインスタスポットが複数あるということ。

日本ではイベント会場やお店でインスタスポットが1カ所しかないことが多く、そこで写真を撮るために長い行列ができてしまいます。アイスのお店では、順番を待っている間に溶けてしまう、なんてことも。


「STYLENANDA」のインスタスポットにて。韓国はアパレルのお店でも撮影OKのお店が普通です

しかし、韓国では最低2つは用意されていることが多いと思います。STYLENANDA(韓国のコスメ・ファッションブランド)というお店では、なんと1店舗に10カ所ものインスタスポットが!

これなら混雑も避けられますし、ほかの人とは違う写真を撮ることができます。最近は、インスタ映えする写真を撮るために韓国に行く、という女性も増えています。

お店側でハッシュタグを指定するとよい

ハッシュタグに悩む…

インスタに写真をアップするときに悩むのが、どんなハッシュタグをつけようか、ということ。

基本的には、お店の名前やブランド名の頭に#(半角シャープ記号)をつけてキャプションに追加するのですが、難しいスペルだったり長かったりすると、間違った表記のハッシュタグが広まってしまうことも。「イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)」はスペルが難しいので、間違った表記も含め、数種類のハッシュタグが人気のハッシュタグとして広まっています。

投稿が分散してしまうという意味でももったいないので、お店側でハッシュタグを指定するとよいのではないでしょうか。レジ横に「インスタをフォローしてね」とアカウントが書かれたポップが置いてあることがありますが、ここにハッシュタグも書いてあると使いやすいと思います。


壁にオシャレにハッシュタグをつけた「MELTING IN THE MOUTH」

「MELTING IN THE MOUTH」というアイスのお店では、壁にハッシュタグが大きく書かれていました。このハッシュタグをつければいいんだ、とわかりやすい! 自分の顔は載せたくないという人にとっても、使いやすいインスタスポットになっています。

写真を撮った後、食べずに捨てている?

おいしくない…のはダメ!

最近、写真を撮るためだけにアイスを購入し、食べずに捨てている人が続出、というニュースが話題になりました。もちろん、食べ物を粗末にするのはよくないことですが、なかには見栄えのかわいさを重視するあまり、最後まで食べるのが困難なほど甘い……というものも。

実際に、インスタで話題になり行列が絶えなかったのに、数カ月後には閑散としているお店もあります。流行を一過性のものにしないためには、当然のことながら、味は大事だと思います。


リプトンの「期間限定Fruits in Tea専門店」

先日訪れたリプトンの「期間限定Fruits in Tea専門店」はインスタ映えするだけでなく、おいしかったので、また行きたいなと思いました。

「残念なインスタスポット」にならないために


日本でも今、ますます盛り上がりを見せているインスタ商戦。私自身もインスタ映えする空間プロデュースのお仕事をいただくことがあります。

インスタで話題になれば、多くの人が足を運ぶのは間違いありません。しかし、大勢の女性にインスタにアップしてもらうには、ピンクやお花に囲まれた空間をつくるだけではダメなのです。

残念なインスタスポットにならないよう、イベントの運営に携わっている方や、店舗経営をされている方はぜひ、ご紹介したポイントを意識されるといいのではないでしょうか。