マインツに生まれ、マインツでプロとなり、そしてそのマインツで今季ユースからトップチームの監督へと昇格して臨んでるサンドロ・シュヴァルツ監督。その開幕戦からの相手は、2試合つづけて昇格組ハノーファーとシュトゥットガルトだったのだが、しかし結果は無得点での連敗スタートとなり、そのまま最初の代表戦期間を迎えることになった。

「開幕からのこの2試合の結果については、当然ながらひどく嫌な気分を与えられるものさ」と語った38歳の新指揮官だが、「しかし選手たちは次の試合にむけて、いい姿勢をもって臨んでいるし、敗戦したとはいえ2試合からは良いところが山ほど見て取れているんだ」と前を向いている。

ただその一方でその2試合で不足していたもの、それは深い位置に入ってからのプレーと、パスゲームにおけるシャープさの不足にあった。まずはその改善をめざしていくということ、それによって徐々にチームは軌道へと戻っていく。「倒れてもまた立ち上がること。日々の努力が結果として報われるものなのだ」とシュヴァルツ監督。

なお今夏にコルドバがケルンへと移籍したマインツでは、今季はトップの位置では武藤嘉紀が起用されており、ここまで無得点。今回の代表戦期間では日本代表で出場機会も得られておらず、その一方で新たに獲得したケナン・コドロはワールドカップ予選ジブラルタル戦にてゴールをマーク。

それでもシュヴァルツ監督は武藤嘉紀の起用を明言しており、「何も驚くことではないだろう。我々は彼に全幅の信頼を寄せて、ピッチに送り出しているのだから」と強く背中を押した。

また今節の相手レヴァークーゼン戦に向けては、「気持ちの面でしっかりとした姿勢をもって臨むということ、そして守備の面での規律を保つということ」と課題としてあげており、さらに今シーズン最初のゴールをもしあげられれば「それが勢いづかせてくれることだろう」との考えを示した。