韓国軍は北朝鮮による挑発の可能性を注視している=(聯合ニュースTV)

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【ソウル聯合ニュース】北朝鮮問題に詳しい韓国の専門家は、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が米国で6〜7日に行われる米中首脳会談の結果を見守った上で、10日以降の半月以内に6回目となる核実験を強行する可能性があると見込んでいる。

 北韓大学院大の梁茂進(ヤン・ムジン)教授は6日、聯合ニュースの電話取材に「米中首脳会談でトランプ大統領が北の体制や尊厳(金委員長)を刺激すれば、4月のうちに核実験に踏み切るかもしれない」と指摘。その場合、故金日成(キム・イルソン)主席の生誕記念日(15日)を過ぎた20日前後になる可能性が高いと見通した。3〜4月の韓米による定例の合同軍事演習に対抗し、朝鮮人民軍創設85年(25日)を記念する意味でも、この時期に核実験を行うことが考えられるという。
 東国大北朝鮮学科の金榕荽(キム・ヨンヒョン)教授も、米中首脳会談が気に入らない結果になれば、人民軍創設記念日を前に北朝鮮が核実験を行う可能性があると指摘している。
 専門家の間では、北朝鮮が首脳会談後すぐには核実験に踏み切らないとの見方が有力だ。北朝鮮は観光客誘致や外貨稼ぎのため9日に平壌で万景台賞国際マラソン大会を開くほか、3日に平壌で始まったサッカーの女子アジア・カップ予選は11日まで続く。
 また、北朝鮮は金日成主席の生誕記念日までの完工を目指して平壌で新都市「黎明通り」の造成工事を行っているため、完工を発表した上で核実験を行い、核開発と経済建設を同時に進める並進路線の「成功」をアピールするとの見方が説得力を帯びている。
tnak51@yna.co.kr