攻殻機動隊 タチコマが店舗で接客。スマホアプリとも同期する実証実験が12月23日より渋谷のI.Gストアで開始

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アニメ制作のプロダクション・アイジーとKarakuri productsが、攻殻機動隊のAI多脚戦車「タチコマ」を1/2スケールで再現し、スマートフォンアプリの育成データにもとづいて接客サービスをする実証実験を12月23日より実施します。それに先駆け、メディア向けの体験会が行われました。

このタチコマは、2016年2月11日に開催の「攻殻機動隊 REALIZE PROJECT the AWARD」内で発表された、コミュニケーションロボットの実社会での活躍を想定したプロジェクト。

2016年4月29日と30日に開催されたニコニコ超会議では、「外装検討モデル」の展示がされていました。

その後、外装の許可がおり、さらに経済産業省の『ロボット導入実証事業』の補助金を得ての実証実験となります。

今回の実証試験では、スマートフォンアプリ「バーチャルエージェント・タチコマ」内でユーザーとの会話やアイテム解析によって育成・経験値を獲得したタチコマと、店頭のリアルエージェント・タチコマを同期して、アプリで取り置きした商品の受け取りや接客などを体験できます。

【ギャラリー】GhostintheShell (40枚)



店頭のリアルエージェント・タチコマは、アプリ内で育てたタチコマとの親密度によって、自分の名前を呼んでくれる、挨拶が変わるなど台詞に変化がおき、自分仕様のタチコマとして接客を楽しめる仕様です(随時アップデートで対応)。親密度は、アプリ内でのタチコマと会話をすることで深められるそうです。

ちなみに、アプリ内と店舗のタチコマの声を担当しているのは、劇中でタチコマの声を担当されていた声優の玉川砂記子さん。個人の名前に関しては、初音ミクのような合成音声になりますが、店舗での接客トークやアプリで聞ける劇中の台詞などはすべて新たに収録されたもの。劇中との微妙な違いを楽しむといったコアな楽しみかたもできそうです。

また、体験会では取り置き品も展示されていました。

・クリアファイル×2
・ポストカードセット×8枚
・笑い男ステッカー
・トコトコタチコマ(フィギュア)

展示されているものすべてをセットにしたものが第一弾の取り置き品になるとのことで、合計すると4406円でした。
なお、23日からタチコマを見ることはできますが、取り置き品サービスの開始日は未定。決定次第I.GストアHP 、アプリ内【お知らせ】にて発信予定とのことです。

実証試験は、渋谷マルイ内「I.Gストア」にて12月23日〜2017年1月15日まで、次いで大阪ATC(アジア太平洋トレードセンター)内の「I.Gストア出張店」で2017年1月19〜30日の期間開催されます。

小規模なテーマーパークを実現したい



体験会では、プロダクション・アイジーの郡司幹雄氏、karakuri productsの松村礼央氏が登壇しました。

郡司幹雄氏は本実証実験の開始に際して、「このプロジェクトは、松村さんが動いて喋るロボットの企画を持ち込まれたことではじまりました。外観は何度か目にしていますが、タチコマが動くところを見るのは初めてなので楽しみです。また、今回の実証実験が、どれだけ集客に影響するか、売上に影響するかもあわせて検証したい。」と話しました。

松村礼央氏は、「今回の実証実験は、ユーザーに対して付加価値の高い接客をする試みです。ロボットを使った実証実験は過去にもありましたが、今回は、攻殻機動隊というコンテンツや、スマホアプリと連携して店舗でロボットを動かしてお客様の来店を促す挑戦です。自分が育てたタチコマが接客してくれることで、楽しんでもらう空間をつくり、小規模なテーマーパークを実現していきたい。」と意気込みを語ります。

また、「攻殻のコンテンツを借りることでロボットのインフラ作りに貢献できれば」との意向も明らかにしました。