写真提供:マイナビニュース

写真拡大

NTTデータとNTTデータ先端技術、日本オラクルは10月21日、オラクルのハイブリッドクラウド分野で顧客のデータセンター内にIaaSおよびPaaS環境を提供する「Oracle Cloud at Customer」を活用した協業を実施し、X-Tech(洗練されたIT技術を軸として、今までにない価値や仕組みを提供する動向)により顧客を支援すると発表した。

協業の第1段階として、3社は2016年中をめどにNTTデータグループ内の統合開発環境にOracle Cloud at Customerを組み込む。これにより、ライセンス集約による開発コストの削減、従量課金による開発コストの最適化、開発環境の維持運用の一元化によるコストの削減など、開発環境のライセンス・コストの効率化を図る。また、NTTデータグループ内の新サービス開発における開発環境として、IaaSおよびPaaSを迅速に提供することでシステム開発の俊敏性を高める。

NTTデータ先端技術は、「Oracle Cloud at Customer」を活用するためのサービスメニューとして「クラウド移行支援サービス」「クラウドアドバンスドサポートサービス」「クラウド災害対策サイト構築支援サービス」を提供する。

クラウド移行支援サービスは各種アセスメントやデータ移行など、オンプレミスからクラウドへの移行に必要な技術支援サービス、クラウドアドバンスドサポートサービスはリモート監視や技術問い合わせ対応など、クラウド環境のライフサイクルを網羅するサービス。また、クラウド災害対策サイト構築支援サービスは、オンプレミス環境の災害対策サイトをOracle Cloud at Customer上に構築する技術支援サービスとなる。

第2段階では、NTTデータの開発フレームワーク「TERASOLUNA」を活用したマイクロサービスの展開や、さまざまな機器データの相互関連付けや分析などのIoTテクノロジーを提供する「Oracle IoT Cloud Service」やAPIの提供を行う「Oracle API Platform Cloud Service」といった「Oracle Cloud Platform」サービス群を活用し、商用エンタープライズ環境におけるX-Techを活用したリーンスタートアップ(事業の立ち上げにおいて、仮説の構築、製品の実装、軌道修正という過程を迅速に繰り返すことによって、素早く改良を続け、成功に近づけるビジネス開発手法)を支援。

Oracle Cloud at Customer環境をベースになど迅速なAP開発を可能とする開発基盤/API基盤や、IoTの加速によるデバイス情報の活用を促進するためのデバイス間連携基盤、顧客プロファイルなどの多彩なマーケティング情報、オムニチャネルを利活用できる次世代デジタル・マーケティング基盤など各種ハイブリッドクラウドプラットフォームの提供を推進していく。

各社の役割として、NTTデータはOracle Cloud at Customerを組み込んだ統合開発環境の構築とハイブリッドクラウドプラットフォームの提供、NTTデータ先端技術はライセンスの購入から技術支援、保守サービスなど顧客への導入の推進、日本オラクルは「Oracle Cloud at Customer」サービスの提供をそれぞれ行う。

(岩井 健太)