中国では一部で日系車の排斥を叫ぶ人がいるものの、自動車市場においては日系車の販売は好調だ。一部の排斥の声をものともせず、日系車の販売が好調を維持できているのはなぜなのだろうか。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国では一部で日系車の排斥を叫ぶ人がいるものの、自動車市場においては日系車の販売は好調だ。一部の排斥の声をものともせず、日系車の販売が好調を維持できているのはなぜなのだろうか。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、中国のネット上では「日系車を購入することは非愛国的な行為」といった批判が存在することを指摘する一方で、日系車の販売が好調であることは事実だとし、多くの中国人が「日系車を支持する理由」は一体何だろうかと疑問を投げかけた。

 記事は、中国の消費者にとって自動車選びは「迷いの連続」であることを指摘。中国の自動車市場は日系、ドイツ系、米国系メーカーの天下であると指摘する一方、ネット上では「ドイツ車は技術に優れるが、価格が高い」、「米国車は燃費が悪く、トラブルが多い」、「日系車は鋼板が薄く、安全性に劣る」といった悪評があると論じた。

 だが、2016年6月の中国自動車市場において、日産やホンダの販売台数が前年比で2ケタ増となったことを指摘し、「中国では一定規模の消費者が日系車を好んで選択していることを示す」としたうえで、日系車の技術が先進的であることは誰もが認めざるを得ない事実であると論じた。

 中国には多くの富豪が存在するが、自動車を購入する消費者の大半は中間層の人びとだ。所得が伸びているとはいえ、中間層にとって自動車は決して安い買い物ではない。記事は「苦労してお金を貯めた中間層の消費者にとって、日系車の信頼性の高さや維持費の低さ、燃費の良さは非常に魅力」であり、こうした魅力が日系車の支持につながっているとの見方を示した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)