むくみ解消、疲労回復…思った以上に「アスパラガス」はスゴかった!
今が旬のアスパラガス。
サッと茹でるだけでも美味しく食べられ、ガーリックをきかせたオリーブオイルで炒めても美味。その鮮やかな緑はお弁当にも嬉しい食材ですよね。
「なんとなくヘルシーそうだから……」と食べている方もいるかと思いますが、実はその働きは中医学では薬効があるとされ、薬膳などにもよく使われているのです。
そこで今回は健康管理士の筆者が、普段何気なく食しているアスパラガスの意外な効果についてご紹介します。
■冷えやむくみを解消
アスパラガスには、カリウムとルチンが含まれます。それらが血流やリンパの流れをスムーズにし、エアコンによる冷えや座りっぱなしのデスクワークによるむくみに効果を発揮してくれます。
■「アスパラギン酸」で疲労回復
アスパラガスに多く含まれていることで知られアスパラギン酸。栄養ドリンク剤などにも良く含まれているように、その代表的な効果は疲労回復。
さらにアスパラギン酸は、化粧水の原材料としても使われるほど保湿効果があるうえ、新陳代謝を促進し、ビタミンCやビタミンEまで含まれているので、美肌効果、アンチエイジング効果も期待できます。
■免疫力UPで夏風邪予防
“サルササポゲニングリコシド”、聞きなれない名前ですが、アスパラガスに含まれる成分のひとつです。この成分は免疫細胞であるT細胞の強化や抗真菌、抗ウイルス作用などがさまざまな実験で証明されています。
単に夏風邪を予防するだけでなく、アラサー女性に多い自己免疫疾患であるリウマチやガンなどの予防も期待できますね。
■中医学では胃の不調にも
中医学では、胃の不調は冷えからくる不調と、熱がこもって起こる不調(胃熱)とで対処法が違いますが、アスパラガスは“胃熱”による不調に用いられます。
胃の調子が悪いのに食欲がある、口が渇き冷たい飲み物や食べ物が欲しくなる、舌に黄色い舌苔(ぜったい・通常は白い糊状のものがある程度)がある、口臭が気になる、口の中に苦味を感じるといった症状があると、それを“胃熱”と呼び、アスパラガスを薬膳に使用するのです。
いかがでしたか? 料理の脇役が多く、アスパラガスにこれほどの効果があることはあまり知られていませんが、美容に、夏の健康管理にピッタリなのでぜひ意識して食べてみてはいかがでしょうか。
【参考】
※ Effect of aspartate, asparagine, and carnitine supplementation in the diet on metabolism of skeletal muscle during a moderate exercise. - PubMed
【筆者略歴】
※ SAYURI・・・長年の医療業界での経験を生かし、健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーとして執筆活動や講演活動をする傍らNPO法人予防医療推進協会の理事長も務める。
【画像】
※ keiphoto / PIXTA