リンゴの蜜の正体。蜜があってもなくても甘さは変わらない
29日に放送された「直撃LIVE グッディ!」(フジテレビ系)で、リンゴの密について放送。
中心に蜜があってもなくても甘さにはほとんど変わらないことが明かされた。
中心に蜜が詰まったリンゴは甘いとよく言う。
そのため、リンゴをカットしたときに、たくさんの蜜が詰まっていると、お得感で嬉しくなったことはないだろうか。
だが、そうではなかった。
農業・食品産業技術総合研究機構を調査したところ、蜜入りと蜜なしの両方の甘味度の数値は、蜜入りが12.7度、蜜なしが12.0度で、ほぼ同じで甘さが変わらないことが明らかになった。
蜜はソルビトールという物質で、でんぶんが変化したもの。
リンゴが育って行く上で、光合成を行う。
葉っぱからソルビトールが入っていき果実におさまる。
ソルビトールはリンゴの成分と結びつくことによって、果肉の中で果糖に変化して成長を繰り返していく。
そして入ってきたソルビトールがいっぱいになり、果糖に変わらなくなると、水に溶けて蜜になる。
厳密に言うと、蜜というよりは水だ。
しかし、食べると蜜が詰まった方が甘く感じてしまうのはなぜなのだろうか。
実際に30人で食べくらべの実験を行ったところ、ほとんどの人が、蜜入りの方が「おいしく感じる」と答えたという。
実は、この蜜の部分には、甘い香りを出す成分のエチルエステルが多いため、それにより風味が強くなって美味しく感じるそうだ。
つまり香りを強く感じることによって、美味しく感じるということだ。
何か物を食べたとき、舌だけではなく、嗅覚も使っている。
花粉症や風邪で鼻が詰まって美味しく感じないのはそのためだ。
蜜入りリンゴは、1〜2週間で食べないと、蜜が蒸発をしてしまう。
また、保管をするときには、袋に入れて密封し、冷蔵庫に入れて冷やすと甘みも増して、劣化も遅くなるとか。
また、赤いリンゴは下の部分が黄色の方がより美味しいそうだ。
