北米という、長年当然のように機能してきた枠組みに、今きしみが生じている。同盟国であるはずのアメリカとカナダが正面から関税を巡って衝突し、その余波が世界経済全体に広がりかねない状況が生まれているという。長らく安定していた二国間の関係が、なぜここまで急激に軋み始めたのか。その背景を読み解くと、想像以上に根深い対立構造が見えてくる。
 
実業家のマイキー佐野氏は、この北米情勢を経済学の視点から読み解く動画を公開した。動画内で佐野氏が注目するのは、アメリカが長らく使われてこなかった古い関税関連の条項を持ち出し、カナダに対して異例の措置に踏み切った点である。通常であれば時間をかけた調査や正式な手続きを経るはずのプロセスを省き、大統領の判断だけで追加関税や輸入制限を実行できる仕組みが、約100年ぶりに動き出したのだという。しかも今回の措置は、自動車や酒類、乳製品といった特定の分野に狙いを絞る一方で、エネルギー資源など自国の生命線となる領域は対象から外されている。影響は主要な分野にとどまらず、製造業や消費財など裾野の広い産業にまで及ぶ可能性があるという。佐野氏はこの設計について、相手には最大限の圧力をかけながら自国への打撃は最小限に抑えようとする、いわば「自国都合」の関税だという見方を示した。
 
さらに動画では、この対立の背後に中国の存在があることにも触れられている。カナダが中国との経済的な結びつきを強めていることが、アメリカ側の不信感を一段と高めているというのだ。自国市場への裏口が生まれかねないという警戒感が、両国の溝をさらに広げている。実際、カナダの首相からは両国関係の変化を印象づける発言も飛び出しており、かつての緊密な同盟関係は過去のものになりつつあるようだ。
 
一方でカナダも、対抗措置を検討している姿勢だ。その内容は、相手の産業構造の弱点を見極めたうえで設計されているという。経済規模の差から、その代償が誰に重くのしかかるのかという論点も浮かび上がる。カナダが握るエネルギー分野での交渉力や、アジア市場への活路をどう見出していくのかという点は、動画の見どころのひとつと言えるだろう。国際情勢と経済の結びつきに関心がある人にとって、視野が広がる内容だ。

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マイキー佐野です 経済・金融・投資・経営・最新の研究やニュースなど 様々なテーマについて、ズバズバ切り込んで話していきます~ 2021年より最新の学術理論、経営学、経済学、社会学を紹介するYouTube「マイキーの非道徳な社会学」を開始 現在はアカデミズム関係者・経営者・投資家・学生が参加するビジネススクールも運営