作家の手の内をあれこれ想像するのは楽しい。芦沢央『あなたが正しくいられたとき』(文藝春秋)はノンシリーズの作品集なのだが、にもかかわらず、いやだからこそ、作者の中にあるものを覗けるような感覚があって、楽しく読んだ。表題作は、河原でのバーベキュー・パーティの場面から始まる。高校の同窓会として開かれたもので、早くも子連れの者もいる。