かつての北朝鮮で、化学繊維の花形として高く評価されていたビナロン。開発したのは、現在の韓国・全羅南道(チョルラナムド)出身で、京都帝国大学で工学博士学位を取得、同学の化学研究所で助教授を務めた李升基(リ・スンギ)博士だ。朝鮮半島が日本の植民地支配から解放された後に韓国に戻り、その後北朝鮮に渡って、1961年に北朝鮮独自の化学繊維「ビナロン」を開発。それ以外にも、化学兵器、核兵器の開発にも関わっていた。