今年も、はや水無月を終える。いよいよ本格的な夏を迎えるが、ここ東京のど真ん中・霞が関では毎年、一足早く「盛夏」が到来する。7月は人事の季節――。それを前に、痛恨のミスで出世レースから脱落した、経産省エリート官僚がいた。城山三郎の代表作『官僚たちの夏』は、「人事の風越」と呼ばれる通産官僚が主人公だ。独自の「人事カード」を持ち歩き、日がな組織構想を練る――。世は昭和から令和へと移り、そんな異色の役