「代議士初当選以来、本というものは自分で1冊も読んだことがなく、すべて耳学問と経験則で動いた」と伝説的エピソードがあったのが、この金丸信である。甲州は山梨県の生まれ、東京農業大学出身、党人、40代半ばでようやく政界入りという、言うなら叩き上げの非エリートながら、田中(角栄)派-竹下(登)派と流れる中で縦横に存在感を示し、副総理、自民党幹事長と副総裁、防衛庁長官などの要職を務め上げた。持ち味は政治の節目節