写真提供:マイナビニュース

写真拡大

トレンドマイクロは10月10日、同社のセキュリティブログ内で、iPhoneやiPadなどiOSデバイス向けの正規アプリストアである「App Store」上で、有名アプリ「Akinator the Genie」の知名度を利用する詐欺的偽アプリの存在を確認したことを発表した。

それによると、偽アプリは10月10日13時時点で、App Storeから入手可能な状態になっており、「Akinator the Genie」と誤って偽アプリを入手しないよう注意する必要があるとのこと。

今回、偽アプリに利用された「Akinator the Geniea」は、Elokence が開発したゲームアプリで、内容としては、アプリ内のキャラクターがいくつかの質問をすることで利用者が思い浮かべた人物を言い当てる、というもの。

iOS、Android、Blackberry、Windows Phone用のアプリの他、Webでも遊ぶことができる。iOS版はApp Storeの表示によれば 1万件以上の評価を集めており、Android版はGoogle Playの表示によれば50万件以上ダウンロードされている人気アプリ

今回確認した偽アプリは、このオリジナルの「Akinator the Genie」とよく似たアプリ名とアイコンを使用し、明らかにオリジナルアプリの知名度を利用し利用者に誤解させようという意図が窺える。

日本のApp Store上の表示によれば、偽アプリはオリジナルと同額の200円で販売され、偽アプリの説明文はオリジナルの説明文をコピーしたものとなっているが、この偽アプリをインストールしてもオリジナルが行うような人物当てゲームの質問は行われず、その部分では明らかな詐欺行為と言える。

ただし、この偽アプリは利用者のiOS端末上で特に不正な活動を行うものではなく、利用者が情報漏えいなどの被害を受けるものではない。現時点で確認された利用者の被害は、説明通りの動作をしないアプリの代金200円。

トレンドマイクロでは、App Storeを運営するAppleに、偽アプリに関し通報を行い、クラウド型アプリ評価サービス「Trend Micro Mobile App Reputation (MAR)」により、「IOS_FAKEAKINA.A」として検出対応。

今後も公開されるモバイル向けアプリの監視を行い、オリジナルアプリの権利を侵害し、利用者に誤解を与える偽アプリや不正アプリへの対応を行っていく。

利用者も、アプリの入手時には必ず正規マーケットもしくは運営者がはっきりしているサードパーティマーケットを利用すると同時に、ダウンロード時には開発者情報を確認し、既存のユーザーレビューを一読するなどの注意が必要だ。