ネット選挙が解禁の参院選、何が変わった？候補者に聞いてみた
7月21日に投票日を迎える第23回参議院議員選挙。今回から、インターネットを使った選挙運動が解禁になっているが、具体的な変化や効果は有権者にはまだまだわからない。
そこで、候補者が感じる、ネット選挙運動について話を聞いてみた。
話を聞いたのは、比例代表の候補者こさいたろう氏（みんなの党）。候補者の立場から、どういった変化が起こっているのか話してもらった。
■リアルタイムでの発信の場として有効
こさい氏は、インターネットを活用することで、可能になったリアルタイムでの発信を大きなメリットだと感じているという。
実際、こさい氏はテレビの討論番組などを見ながら、Twitterで自分の意見をリアルタイムに発信することもあるという。有権者にとっても、候補者の考えをより深く知ることができそうだ。
■コミュニケーションを取ることで、有権者との距離が縮まる
ネット選挙が解禁！ という言葉を聞くと、今までよりも多くの有権者へアピールすることができるのではないか、と思ってしまうが、そうではなさそうだ。
「私はFacebookも利用していますが、ここでは実際に出会った人を中心に交流しています。その中で自分の考えを知ってもらい、信頼関係が生まれると思っています。インターネットは、自分とつながりのある人たちとの信頼関係を深めるためのツールです。その人たちから広がって、票につながっていくと思います」。
インターネットというツールが増えたというだけで、根本的な選挙運動や候補者との向き合い方は変わらないというのが、こさい氏の意見だった。候補者の一方的な情報発信ではない、というのが大きな特徴だろう。
実際に、ネット選挙がもたらす影響や変化がわかるのは選挙後。日本よりも一足早く、ネット選挙が解禁になった韓国では、投票率が約13％上昇したという結果もある。さらに、このとき20代前半〜30代後半の投票率は約14〜23％も上昇している。もちろんこの数字はネット選挙だけが原因というわけではないだろう。だが、TwitterやFacebookに馴染みの深い、日本の若者の投票率に変化が出るのかも注目だといえそうだ。
