開幕ダッシュに成功した巨人だが、交流戦は思うように勝ち星が積み上がらない。現場には、不穏な空気が流れ始めているという。
 「要因の一つは、原監督が故障離脱中の高橋由伸の一軍合流時期を示唆したことと、小笠原の扱いです。由伸が復帰するまでに相当の活躍ができなければ、入れ替えで二軍落ちになるのは小笠原になるでしょうね」(スポーツ紙記者)

 小笠原には引退、放出と、さまざまな憶測も飛び交っているだけに、原監督の由伸帰還予告は大きな波紋を呼んだ。それだけではない。早急に求められる投手陣のテコ入れは、さらに深刻なのだ。
 「WBCの影響なのか、内海、杉内の両左腕がピリッとしません。原監督の甥っ子の菅野が先発ローテーションの中心になるのは時間の問題でしょう。特に首脳陣が評価しているのが“投球イニング数”。エース内海よりも多い64回3分の2(5月26日時点)を投げていますからね」(同)

 つまり、調子が悪いなりにも、先発投手としての責任イニングを全うする能力が菅野の方が高いのだ。
 「巨人が独走態勢を固められないのは、内海、杉内の調子が上がってこないからで、交流戦後半とその直後の戦い方が重要になってくるのは原監督も百も承知。勝率を高めるためにも、菅野がエース扱いとなるのは当然の流れですが、“甥っ子”が事実上のエースとなれば、ベンチ内に妙な軋轢が生じる可能性もあります」(同)

 えこひいきされたことは一度もないが、例のドラフト浪人により、菅野は1月の新人自主トレから“別メニュー”でここまでやってきただけに、他の選手の見る目も厳しいということだ。
 原監督について現場では「“松井監督”報道に発奮して鬼になる!」なんて声も囁かれているが、はたしてどんな采配に出るのか。