2013年箱根駅伝「異例の雑草集団」が注目を集める理由



正月恒例の箱根駅伝、2013年は異例の「雑草集団」に注目が集まっている。10月の予選会で落選した大学の選手で構成される「関東学連選抜」(学連選抜)だ。学連選抜が翌年のシード校(予選会免除校)になる10位以内に入れば、予選会からの出場枠が1つ増えて11校の出場になる。84、85回('08、’09年)ではそれぞれ4位、10位に入り話題となった。今回、第89回の学連選抜もシード権獲得は堅い、と言われているのだ。


注目される要因のひとつは、今回でいったん学連選抜が中止されること。もうひとつは「これまで予選落選の大学から2人まで選ぶルールでしたが、今回は1人選抜に変更(全16人)。予選会の最上位校が監督を務めますが、拓殖大の岡田正裕監督は各大学監督に推薦選手3人をあげてもらい、選抜選手の適性をきちんと把握しています。学連選抜は監督の熱意が重要なのです」(スポーツ紙記者)


今回の予選会では、複数の有力大学が落選したので、早川翼(東海大4年)、大沼恭教(亜細亜大4年)など大学屈指の選手も選抜に入っている。なかでも1年生で選抜入りした山口修平(創価大)は、高校時代に数々の全国大会に出場した1区のスペシャリストだ。「早川さんや大橋さん(秀星・専修大4年)のような大学トップと練習するだけでも参加したかいがあります」と語った。


国士舘大3年の菊池貴文は「母校のために、’14年のシード枠を増やすのも選抜選手の役目」と話す。そのほか流通経済大2年の吉村大輝、拓殖大4年の野本大喜、など予選会で1時間00分台を記録した選手が学連選抜に居並ぶこととなる。


千葉で合宿中の岡田監督を訪ねると、こう語ってくれた。「今回の選抜選手には各大学の監督のご協力もあって、それぞれの区間の適正と経験を持った選手を、直前の記録会の成績や現在の体調などをしっかりとふまえて選べています。非常にレベルの高い選手を揃えられました」


(週刊FLASH
12月24日号)