マンチェスター・シティFWマリオ・バロテッリが『タイム』の表紙を飾る。月並みなことではない。『タイム』の表紙は、最も名の知れた人物や影響力のある人物、いずれにしても誰もが話題とする人物だけが飾るものだ。12月の『タイム』の表紙をバロテッリが飾るのは、間違いなく特別なことである。

『タイム』は、変わり続けるイタリアという国の動きについて、「バロテッリが生まれた1990年、イタリアで国外のパスポートを持っている人は、100人に一人しかいなかった。今は12人に一人だ」と説明している。

だが、バロテッリは、多文化主義を吸収しなければいけない国のシンボルというだけではない。特別な才能を持ち、魅力的な有名人というだけでもない。複雑な青年であり、『タイム』も、養母シルヴィアや生みの両親、ラッファエッラ・フィーコ、生まれてくる子供と、イングランドのタブロイドやイタリアのスポーツ紙をあまり知らない人たちに、バロテッリのことを語ろうとしている。

バロテッリは「息子にはノーと言える母親が必要だ。オレは息子を愛しすぎて、ノーと言えないだろうからね」とコメント。「見捨てられた子供は決して忘れない」とも話している。

一方で、バロテッリはPK失敗がないことにもついても語った。世界最高の選手であるリオネル・メッシですら82％であるにもかかわらず、なぜバロテッリは100％なのか。スポーツにおいてデータが好きなアメリカ人にとって、これは驚きだ。バロテッリはこう述べている。

「オレとGKの精神的なゲームだよ。オレは自分の脳をコントロールできる。GKが先に動けば、それはもう負けたってことさ」