「コスプレ不倫」で、夫人との仲が“火だるま”となった橋下徹大阪市長が、「ついに、倒閣の狼煙を上げ始めた」と評判になっている。
 6月29日に大阪維新の会は、「次期衆院選で全国的に擁立する」と候補者の公募開始を宣言したが、これが突如、加速化の兆しを見せ始めているのだ。

 同会関係者がこう話す。
 「当初は大らかだったが、7月末になると、幹事長の松井一郎大阪府知事を中心とした10人前後の幹部が、いきなり候補者の絞り込みを始めだした。しかも発表では広く候補者を募る方針だったが、そんなものは有名無実。維新政治塾生約900名を軸に、資金、能力、知名度のある国会議員や地方議員を片っ端から挙げ、全国300選挙区にはめ込もうと躍起で、『ついに野田降ろしに打って出る』ともっぱらなのです」

 橋下氏率いる大阪維新の会がこうした“挙兵の動き”を見せ始めたのは、ひとえに「消費税増税法案」の参院採決が、民自公一致で「旧盆前」に定まったため。これにより、法案成立後には自公が野田佳彦総理に「問責決議案」を提出。盆明けからは解散風が吹き荒れ、9月にも総選挙に突入する可能性が高まり始めたからなのだ。
 しかも、時事通信の世論調査によれば、現在、民主党の支持率は未曽有の6.7%。自民党も12.5%という体たらくぶりで、「大阪維新の会が衆院選に臨めば、圧勝するのは間違いない」(大手紙政治部記者)と見られているのだ。
 そのためか、今では「橋下が民主党を撃破し、中央政界を掌握する手はずが整った!」「8月中旬からは、一気呵成な野田降ろしにシフトするはず」と公言する者が絶えないのである。

 もっとも、橋下氏は7月10日の会見で「(野田政権は)確実に決める政治をしている」と称賛し、最近は「友好ムード」を漂わせてきたはず。それが一転、「反野田」の狼煙を上げだしたのには、ある理由があるともいわれているのだ。
 在阪政治部記者が言う。
 「それが、『コスプレ不倫』なのです。この騒動で橋下は、北新地のホステスにスッチーやOL服を着せて生セックスしていたことが暴露されたが、当初は関西財界がネタ元と見られていた。ところが、その後財務省のリーク説が飛び交いだし、同省とズブズブの関係にある野田総理に身構えだしたと伝えられているのです」