試合　：第４０回トゥーロン国際大会　第１戦
開催日：２０１２年５月２３日
結果　：Ｕ−２３トルコ代表勝利
スコア：「０−２」
得点者：ＯＧ　エレン

○　Ｕ−２３日本代表

ＦＷ：大迫勇也
ＭＦ：大津祐樹　東慶悟　水沼宏太
ＭＦ：扇原貴宏　山本康裕
ＤＦ：酒井高徳　濱田水輝　鈴木大輔　吉田豊
ＧＫ：安藤駿介

ＦＷ：指宿洋史
ＭＦ：齋藤学　東慶悟　高木善朗　水沼宏太
ＭＦ：扇原貴宏
ＤＦ：吉田豊　濱田水輝　鈴木大輔　大岩一貴
ＧＫ：安藤駿介


前半の序盤は、左ＳＢの酒井がオーバーラップして、そこへパスを繋げるところまでは良い流れの攻撃を作れていたのですが、そこから先の、動き、アイデア、サポート、それが無かったですね。それから、全体的には、芝の状態の問題なのか、連携の問題なのか、パスミスも多かったですし、また、球際での強さ、それも足りなかったように思います。やはり特に国内でプレーしている選手に球際での強さが足りていなかったかなと感じました。

このＵー２３日本代表というチームは、アジア以外の国との試合経験が少なく、従ってこのトゥーロン国際という大会は、アジア以外の国と戦ってみてどこまで通用するのか、その試金石となる大会だと考えていたのですが、初戦からその厳しさに顔面パンチを受けてしまいました。もしこのトルコ戦のような状態のまま五輪本大会で戦う事になってしまえば、そこではかなり厳しい結果が待ち受けているかなと思います。

但し、球際での強さ、という事に関しては、ポテンシャルとしては決して低くない選手たちが揃っていると思っていますので、この大会を通じてそのフィジカルの強さを体験し、それに早く慣れる事ができれば問題無いかなと思っています。スピードであるとか、シュート撃ってくるタイミングや距離であるとか、そういう部分に関してもそうですね。できれば、もう次のオランダ戦から、球際の意識などは変えてみせて欲しいなと思います。

この試合で言えた事は、攻守において、とにかく、球際の強さ、という事だけですね。攻守において一人ひとりが競り負けなければ、それだけでもガラリと内容は変わってくると思います。特に今回のＵー２３日本代表というチームは、様々な事情があってメンバーもあまり固定できていなければ、チームとしての練習時間も少ないので、どうしても、より個の力というものが勝つためには必要になっていると思います。

本大会にどのようなメンバーで挑めるのか不確定な要素が多い。という事は、どうしても連携というのは高められないところがある。アジア大会にしても、アジア予選にしても、個の力で優勝したり突破してきたところがある。従って、そういう場合には、シンプルなシステムや戦術を使い、後は個の力で戦うしかない。また、そのように監督も選手も頭を切り替える事によって、気持ちを割り切る事によって、その方がこのチームは良い方向へ向かうような気がします。

そして、それで結果が出せて行けば、本大会までもそうですし、本大会に入っても、組織力や連携力は上がって行くのではないかと思います。結果よりも内容ではなく、内容よりも結果。守備的だと批判されても良いし、個の力だけで勝ってると批判されても良いし、とにかくシンプルなシステムや戦術を使って、守り、攻め、勝つ、という事、それだけをここからの試合ではやって欲しいと思います。ある意味では開き直って欲しいですね。

もっと自分たちのサッカーを、もっと連携を高めて、その意識が強過ぎると思います。まだ残り時間が１年ぐらい有り、試合数も充分に有り、全員とは言わないまでも、軸となる選手たちは常にこのチームで練習し試合ができる。そういう状態にあるならばそれは正しいと思いますが、現状は全く違う。ピッチ状態が悪くて自分たちのサッカーできない、という事を何度も繰り返している。メンバーが変わって連携が高められない、という事を何度も繰り返している。