北京市内の三里屯アップルショップ前で13日未明、長蛇の列が発生した。開店と同時に発売するアイフォン4S(iPhone4S)を購入するためだ。この日、北京市の最低気温は氷点下7度。凍(い)てつく夜をものともせず、アップル・ファンの熱気がみなぎった。

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 北京市内の三里屯アップルショップ前で13日未明、長蛇の列が発生した。開店と同時に発売するアイフォン4S(iPhone4S)を購入するためだ。この日、北京市の最低気温は氷点下7度。凍(い)てつく夜をものともせず、アップル・ファンの熱気がみなぎった。中国新聞社が報じた。

 中国では「ファン」のことを「粉絲(フェンスー)」と呼ぶ。米アップル社は「蘋果(ピングオ)」で、同社製品のファンは「果粉(グオフェン)」だ。中国新聞社は、厳寒の中で並ぶ人々を、「果粉が果凍(グオドン=シャーベット)」になったと形容した。

 中国では、いまだに「パクリ製品」が多く出回ると同時に、「一流ブランドの純正品が、どうしてもほしい」という消費者も増えている。「高額であっても信頼が置け、自分も満足でき他人に誇示もできるので、金の使い方として合理的」との考え方という。アップル社製品は、創業者であるスティーブ・ジョブス氏(1955−2011年)への“個人崇拝”も加わり、IT製品では人気のブランドだ。

 ただし専門家の間では、iPhone4Sの販売はiPhone4ほどには伸びないだろうとの見方もある。

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◆解説◆ 中国では最近、「ファン」のことを「粉絲(フェンスー)」と呼ぶことが多い。「ファン」の音訳であり、「粉絲」の本来の意である食品の「春雨」と同様に「後からくっついていく」の意をかけたものだ。

 「粉絲」や、「粉絲」から派生した表現よりも前からあった「迷」という言い方もある。「足球迷(ヅーチゥミー=サッカー・ファン)」のように使う。(編集担当:如月隼人)