エンターテインメントのダウンロードが「海賊」でなくなる時代の夜明け！？【話題】

著作権保護に関する世界初の多国間条約、ベルヌ条約が締結されたスイス。そのスイス政府の調査によると、15歳以上の国民は 3 人に 1 人がインターネット経由で音楽や映画、ゲームなどを非正規にダウンロードしている。政府の報告書はさらにこう言い切る。違法ダウンロードをして浮いたお金はエンターテイメントの他の用途にあてられているため、海賊行為が横行している現状であっても必ずしもエンターテイメント業界が損失を被っている訳ではない。これまでも記録メディアに新たな技術が誕生するたびに『不正使用』されてきた。これは進歩に対して支払う対価である。新技術をアドバンテージとして活かせる人が勝者となり、この進歩に取り残されて旧来のビジネスモデルに従い続ける人は敗者となる、と。

その結果として、私的使用であれば非正規ダウンロードも合法であるとする、大きな歴史の1ページともいえる決断が2011年12月に下されたのだ。ベルヌ条約は、諸外国の国内事情によって批准する国としない国があるのが現状だが、世界初の多国間条約を実現したスイス国内でのこの決断が、世界に大きな潮流を起こすのは必至だ。


スイス政府の決断、非正規ダウンロードでも合法―財経新聞