浜名湖にうなぎを放流!
撮影:朝岡英輔

写真拡大 (全3枚)

うなぎを供養する催しがあるらしい! と聞いて、先日、静岡県にある浜名湖に向かった。夏の陽射しが照りつける8月末の暑い一日であった。

浜名湖は100年以上の歴史を持つ、全国的なうなぎの産地。その湖畔にある乙女園公園(浜松市西区)で供養祭は執り行われるのだ。ここにはなんと“うなぎ観音”と呼ばれる観音像(正式名称は“魚籃観音”)があり、うなぎ業者たちを中心に、毎年、土用の丑の日などで消費されたうなぎたちを供養&うなぎ業界の発展を祈るのだという!

たどり着くと会場にはすでに大勢の人たち。参列者やお坊さん以外にも報道陣や近隣住民の姿も見える。しばらくすると、アナウンスとともに、ついに供養祭がスタートした。 お坊さんたちがお経を読み始め、参列者が次々とうなぎ観音へ焼香をしていく。そして、最後は橋の上から本物のうなぎを浜名湖に放流して、供養祭は無事終了した。

この様子を写真に収めた私たちコネタ取材班。“この写真にはきっと無数のうなぎの霊が写っているに違いない!”、“やはり生前のように細長くニョロニョロとしているのだろうか!?”という興味のもと、現像した写真を都内で活動する霊能力者のJさん(女性)に見てもらうことにした。

写真を手に取るJさんだったが、渡した写真20枚からはうなぎの霊を確認できないとのこと。何かのタイミングが悪かったのだろうか……フィルムにその姿を収められず大変残念である。

「あ、でも……」 写真を指差すとJさんは言った。
「うなぎ好きの人間の霊は集まってますよ! ここに!」
なんと(霊感のない私には見えないが)、生前うなぎ好きだったと思われる人間の霊が参列者に混じって座っているらしい! “うなぎ好きの霊”というものがそもそもどういうものかよくわからないが、死してもなおうなぎを忘れないとは、まさに不滅の愛。うなぎ好きの愛の深さ、恐るべしである。

この供養祭、うなぎ観音が建立された昭和の初期から続いているという。浜名湖の食の象徴として、この地の人々にとって、うなぎはいつでも大きな存在なのかもしれない。
「自分でも何に拝んでるのかよくわからないけど、いつもうなぎにはお世話になっているからね」(うなぎ供養祭参列者)

うなぎの霊は確認できなかったが、“うなぎさん、いつもありがとう!”という参列者の皆さんの声が聞こえてくるような、うなぎ愛に溢れた催しでした。
(小島ケイタニーラブ)