商店街が「ガイコツ」をおみやげに
どこかにフラッと出掛けたり、もしくは旅に出た時。せっかくだから、その地元のおみやげを記念に購入することが少なくない。ハッキリ言って、やっちゃってる場合が多いのだ。「スゴいセンスだな……」と、逆の意味で興味深い。
みうらじゅん氏の“いやげもの”じゃないけど、そのクオリティの低さが面白いというか。性器の形をしたキーホルダーだったり、そことは何の縁もない風景のポストカードだったり。それはそれで、もう納得していた。
しかし、これは断じて違う。このクオリティの高さ、思い切りの良さ、センス。どれを取っても一級品だ。香川県高松市の「高松丸亀町商店街振興組合」が企画した『ヌーベル和三盆』は、一流クリエイター達の手による斬新な“おみやげ”である。
もう、画像をご覧いただいた方がいいだろう。このような大胆なデザインのお土産を手掛けているのは、なんと香川の商店街。
そして、スゴいのは関わっているクリエイターの面子。まず気になるのは、このガイコツのデザインではないか? これを担当したのは、世界的なアーティスト・高橋信雅さん。実は、彼が描いた絵がパリの雑誌で紹介された際、中でも特に“ガイコツ”が大きく取り上げられたらしいのだ。その理由は「今、死の匂いを感じないガイコツを描けるのは、日本人しかいない」から。キティちゃんを始めとした“死の匂いを感じないキャラクター”達は、現代の日本を代表する作品と言えるようだ。
続いて、ヌーベル和三盆プロジェクトの木型を作った職人さんをご紹介したい。こちらを手掛けたのは、四国で唯一の菓子木型職人である市原吉博さんである。
この市原さんも半端じゃない。伝統工芸士として「黄綬褒章」や「現代の名工」などの授与を受けており、日本を代表する唯一無二の手練れなのである。
こんな大掛かりなプロジェクトを経て、現在は地元の洋菓子店「パティスリーミクニ」のパティシエさんがせっせと1人で作っているという『ヌーベル和三盆』。
実際にパッケージを手に取ってみると、「高松丸亀町商店街振興組合」による商品だということがほとんど記載されていない。ガイコツのデザインは超ど級のインパクトなんだけど、それだけ。そして、これには意図があるそうだ。
「『丸亀町のおみやげものを作る』というよりは、『新しいおみやげものを丸亀町からも発信したい!』というテーマが先にあるんです」(高松丸亀町商店街振興組合・塩田さん)
商店街をアピールしたかったのではなく、“和三盆の新しい表現”をテーマに製作されたおみやげであった。
ただ、デザインやポリシーだけに注目しているわけにはいかない。これは和三盆なのだから。早速、味を確認してみるために食してみました。……うま〜い! 砂糖なんだから、口の中で溶けていくのは当たり前なんだけど、その甘みが非常にやさしい。
「讃岐古来伝統の、やさしい和三盆糖の味そのままです」(塩田さん)
気付いたら連続で何個もバクバク行っちゃいそうになるのだが、傍から見ると私は次々とガイコツを口に放り込んでいる人間なわけで。……まぁ“死の匂いを感じないガイコツ”だから、勘弁してください!
そんな、ガイコツの形をした和三盆。どうやら、女性からの人気が高いらしい。
「主に購入されていくのは、30〜50代の女性のようです。『面白い』、『引出物にしたい』、『洒落の効いた大人の贈り物で、喜ばれた』といった反響が寄せられています」(塩田さん)
高松市ではパティスリーミクニ、ギャラリーショップ・ソットプロドット、エレメント。東京では、スーベニアフロムトーキョー、シボネ青山店と自由が丘店にて。もしくはオンラインショップの「密買東京」で、2月19日より販売が開始されている、この『ヌーベル和三盆』の価格は1,800円(税込み)。
「おかげさまで、月に200個ほどのガイコツのご注文をいただくペースになりました」(塩田さん)」
そうですか! それにしても、粋なことをやる商店街だな……。
(寺西ジャジューカ)
みうらじゅん氏の“いやげもの”じゃないけど、そのクオリティの低さが面白いというか。性器の形をしたキーホルダーだったり、そことは何の縁もない風景のポストカードだったり。それはそれで、もう納得していた。
もう、画像をご覧いただいた方がいいだろう。このような大胆なデザインのお土産を手掛けているのは、なんと香川の商店街。
そして、スゴいのは関わっているクリエイターの面子。まず気になるのは、このガイコツのデザインではないか? これを担当したのは、世界的なアーティスト・高橋信雅さん。実は、彼が描いた絵がパリの雑誌で紹介された際、中でも特に“ガイコツ”が大きく取り上げられたらしいのだ。その理由は「今、死の匂いを感じないガイコツを描けるのは、日本人しかいない」から。キティちゃんを始めとした“死の匂いを感じないキャラクター”達は、現代の日本を代表する作品と言えるようだ。
続いて、ヌーベル和三盆プロジェクトの木型を作った職人さんをご紹介したい。こちらを手掛けたのは、四国で唯一の菓子木型職人である市原吉博さんである。
この市原さんも半端じゃない。伝統工芸士として「黄綬褒章」や「現代の名工」などの授与を受けており、日本を代表する唯一無二の手練れなのである。
こんな大掛かりなプロジェクトを経て、現在は地元の洋菓子店「パティスリーミクニ」のパティシエさんがせっせと1人で作っているという『ヌーベル和三盆』。
実際にパッケージを手に取ってみると、「高松丸亀町商店街振興組合」による商品だということがほとんど記載されていない。ガイコツのデザインは超ど級のインパクトなんだけど、それだけ。そして、これには意図があるそうだ。
「『丸亀町のおみやげものを作る』というよりは、『新しいおみやげものを丸亀町からも発信したい!』というテーマが先にあるんです」(高松丸亀町商店街振興組合・塩田さん)
商店街をアピールしたかったのではなく、“和三盆の新しい表現”をテーマに製作されたおみやげであった。
ただ、デザインやポリシーだけに注目しているわけにはいかない。これは和三盆なのだから。早速、味を確認してみるために食してみました。……うま〜い! 砂糖なんだから、口の中で溶けていくのは当たり前なんだけど、その甘みが非常にやさしい。
「讃岐古来伝統の、やさしい和三盆糖の味そのままです」(塩田さん)
気付いたら連続で何個もバクバク行っちゃいそうになるのだが、傍から見ると私は次々とガイコツを口に放り込んでいる人間なわけで。……まぁ“死の匂いを感じないガイコツ”だから、勘弁してください!
そんな、ガイコツの形をした和三盆。どうやら、女性からの人気が高いらしい。
「主に購入されていくのは、30〜50代の女性のようです。『面白い』、『引出物にしたい』、『洒落の効いた大人の贈り物で、喜ばれた』といった反響が寄せられています」(塩田さん)
高松市ではパティスリーミクニ、ギャラリーショップ・ソットプロドット、エレメント。東京では、スーベニアフロムトーキョー、シボネ青山店と自由が丘店にて。もしくはオンラインショップの「密買東京」で、2月19日より販売が開始されている、この『ヌーベル和三盆』の価格は1,800円(税込み)。
「おかげさまで、月に200個ほどのガイコツのご注文をいただくペースになりました」(塩田さん)」
そうですか! それにしても、粋なことをやる商店街だな……。
(寺西ジャジューカ)