「私は、美しいのかしら?」

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人は見た目じゃない、心じゃよッ! ということは頭ではわかっているものの、やっぱり気になる、自分の外見。誰しも一度は、「オレは男前なのか?」「私は美人なのかしら?」という疑問を持ったことがあるのではないだろうか。

そんな悩める男女にとってはちょっと気になる研究が、最近報告された。テキサス大学の経済学者、ダニエル・ハメルメシュ氏がこのたび、著書『なぜ美しい人は成功するのか(Beauty Pays: Why Attractive People Are More Successful)』の中で、「男前、または美人は、そうでない人よりも稼ぎが多い」という衝撃(?)の研究結果を報告した。

この研究では、不特定多数の人間に男性または女性の写真を見せて、その人が魅力的であるかどうかを5段階で評価してもらっている。そして、その評価結果とその人の収入の関係を調べたところ、「男前(美人)」であると評価された人(5段階評価で4か5)は、そうでないと評価された人(5段階評価で1か2)に比べて生涯年収で23万ドル(約1800万円)高い、という事実が明らかになったのだそうだ。

魅力的であるかどうか、ということについて明確な定義はされていないが、ハメルメシュ氏によると「男前、美人であることとほぼ一致する」らしい。面白いのが男女による差で、女性の方が外見には敏感に思えるのだが、実際には外見による生涯年収の違いは女性(12%)よりも男性(17%)の方が顕著だったのだそう。

この研究結果は、「ある意味で差別的な結果である」ことはハメルメシュ氏も認めるところだが、だからといってハメルメシュ氏が「人は見た目が全て」と考えているわけでは決してない。外見に悩む人は整形手術を受けるべきか? という質問に対してハメルメシュ氏は「私は整形手術によって状況が改善するとは思いません。私からアドバイスできるとすれば、事実を受け入れて、日々の生活の中で自分の優れた特徴を見つけ、活用していこう、ということです。外見は様々な要因のほんの1つにすぎないのです」とのこと。
実際、整形手術によって期待できる給料アップ額は、整形手術そのものにかかるお金よりも低いという韓国の研究もあるようで、少なくともお金の点でいえば、 整形手術はメリットが無いものであるとも考えられるようだ。

ハメルメシュ氏は(特に顔の)外見 についての研究を20年以上続けており、研究の一環で同僚の顔を内緒でジャッジメントしたこともあるという筋金入りの美の研究者。そんな彼自身の見た目はというと、「3(平均)」なのだそうだ。
(エクソシスト太郎)