10日、シカゴで行われた対ホワイトソックス戦で、9回に松井秀喜が劇的逆転を呼び込むヒットを放った(6月11日付サンフランシスコ・クロニクル)。

 5対3と2点リードされて迎えた9回。アスレチックスは2アウトからジョシュ・ウィリンガムが四球を選び、松井は2ストライクと追い込まれたが、進塁していたウィリンガムを返すタイムリーヒットを放った。後続がヒット、死球で塁を埋め、スコット・サイズモア内野手が走者一掃の二塁打で一気に逆転。試合は7対5で勝ち、アスレチックスは連敗を10で止めた。

 9回2アウトまで追い込まれ、11連敗が目前だったが、松井のしぶといヒットがチームに勢いをつけた。ボブ・メルビン監督は「彼は何度も激戦を闘ってきた」とベテランの勝負強さを評した。ホワイトソックスのオジー・ギーエン監督は「この敗戦は痛い。9回のあの場面では、マツイにイヤな感じがした」と不安が的中したと明かした。

 前日、メルビン監督は相手投手が左でも松井を使い続けると明言した。前任のボブ・ゲレンは左腕相手のときは松井をスタメンから外したが、メルビン監督は松井の数字に注目。対右腕の打率.210に対して、左腕には.233で、通算でも.287と.285でほとんど差がないことを指摘した。「数字を見たらヒデキ・マツイは右よりも左を打っている。左腕を苦手としていないのに、左のときに出さないのは理解しにくい。前監督を非難するつもりはないし、ゲレンの置かれた状況ではいろいろといじる必要があったのだろう。でも、わたしはマツイは出るべきだと思うし、中軸でどんどん打ってもらいたい」

 また、シーズン前半は打撃不振が続いたが、年齢による衰えではないとの見解を示した。「DHで守備につかないぶん疲れは少ない。準備も怠らない。年齢を重ねたベテランは、身体の手入れはよくわかっている」

 来週から始まる交流戦で松井にどれだけ出場機会が与えられるかは未定だが、メルビン監督は最初から守備に就かせることを否定するつもりはなく、本人と話し合って決めたいと述べた。