中国では6月30日から7月21日まで、未確認飛行物体(UFO)目撃情報が8件と多発した。うち、当局が「正体を確認した」と発表したのは2件のみで、憶測が飛び交いはじめた。チャイナネットが報じた。

 広東省東莞市の目撃例(7月15日)と、四川省宜賓市の例(19日)は、当局がそれぞれ「飛行機雲」、「発光ダイオード付きのたこ」と説明したが、残り6件についての発表はない。

 専門家によると、山東省威海市(7月15日)、重慶市(14日)、四川省成都市(10日)で、それぞれ夜に目撃された現象も、発光ダイオード付きのたこである可能性が高い。形の変化などは、たこの角度の移行によるものと考えられるという。

 7月7日夜には杭州市内で見たとして、「不規則な長細い形をした白い光が、高速で移動した。上側は赤かった」とする目撃情報がインターネットで発表された。しかし画像や映像はなく、専門家も「判断の材料がない」という。ただし同じ時間帯に杭州蕭山空港ではレーダーに正体不明の飛行物体が映り、空港が閉鎖された。

 3日には、湖南省常寧市で、5、6分にわたり飛行物体が見えたとの情報がある。同じ速度で移動しており、移動の跡は約20分にわたって残っていたが、日没とともない消えたという。専門家は、上空に残る氷晶がプリズムとなり、本来の太陽と離れた位置に光が見える「幻日」ではないかとみている。

 6月30日深夜に新疆ウイグル自治区アルタイ地区の福海県で見えた光は、はっきりとした説明がなされていない。白くて丸い発光体が南の空から北の空に向かって移動した。扇形(おうぎがた)の跡が残ったという。発光体が見えたのは約2分間だった。

 米軍のミサイル実験との説が出されたが、同ミサイルは太平洋上を飛行しており、新疆ウイグル自治区から見える可能性はなく、目撃時刻も異なっている。今のところ、ロシアが同日にカザフスタンのバイコヌール宇宙基地で打ち上げた、プログレス補給船を目撃した可能性があるとされる。(編集担当:如月隼人)



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