産業能率大学が、中小企業の経営者を対象に2010年の経営方針や採用方針などを聞いたインターネット調査で、2010年4月入社の採用が当初の予定よりも質・人数ともに下回っていることが分かった。従業員10人以上300人以下で資本金規模3億円以下の企業経営者(経営トップ)668人から回答を得た。

 調査によると、新卒(高卒・大卒等問わず)採用を定期的、あるいは不定期で行っているのは41.8%。

 この層に対して、今年4月入社の採用活動状況を聞いたところ、「当初の予定より質・人数ともに下回っている」が21.5%、「当初の予定どおりの質を確保できたが、人数は予定を下回っている」が12.2%で、あわせて約34%が、予定より人数が下回っている状態にあると回答した。

 大卒・高卒の就職内定率が前年比で大幅に減少しているなかで、中小企業の一部では、今春採用でまだ不足感があるようだ。

 また、2011年度の新卒採用では、「予定なし」は17.9%にとどまり、「積極的に採用したい」が11.5%、「よい人材がいれば採用したい」が70.6%と、あわせて82.1%の企業で採用意欲が高まっている。

内定取る自信がない学生増加、エントリー数は40社超(2009-12-16)
2010年就活に学生が危機感 9割以上が「前年と比べ“厳しい”」(2009-12-07)
2010年新卒採用、内定基準を厳しくした企業が大幅に増加(2009-09-13)

日本人材ニュースHRN」は人材採用・人材育成の専門紙。「中立公正」「確かな取材活動」で情報提供を行っています。