撮影した写真を見せてくれた吉武遥

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 テレビ東京系のドラマ「おかわり飯蔵」で、ヒロインとともに夢を追いかけるAD、今井美智子役を好演。NHK教育テレビ「趣味の園芸 ビギナーズ」(4月からスタート)へのレギュラー出演も決定している女優・吉武遥。写真や花など多彩な趣味で自らを磨き、写真家の荒木経惟、映画監督の井筒和幸ら著名なクリエイターとの出会いを経て、なおも成長を続ける彼女の不思議な魅力に迫った。


――芸能界に興味を持ったきっかけは?

もともと、叔父が役者をやっていて、小学生の頃から舞台に連れて行ってもらい、お芝居を観ていまたし、憧れていました。でも、自分はあんまり前に出るような性格ではないので、お芝居をやるのは諦めていたんですけど、中学生になってから、知り合いのカメラマンさんのモデルをするようになってから、(お芝居の方も)諦めないでやってみようと思えるようになりました。

――本格的に活動を始めたのは?

「おわかり飯蔵」という漫画を元にしたテレビドラマです。料理を作りながら人を幸せにしていくという内容でした。

――それはどんな役柄だった?

主人公の親友で番組ADをやっている今井美智子という女の子で、お洒落というよりも、現場でボロボロになりながらも、主人公と一緒に夢を追いかけて頑張るという役柄でした。

――役作りは?

監督さんと何度もお話したり、収録現場でもADさんを観察していました。私も、この役の「美智子」と一緒で一回決めたら諦めない性格なんです。

――撮影で苦労はありましたか?

役でねずみの着ぐるみを着なければいけなかったんですけど、それが臭くて(笑)。しかも、その格好のまま、待ち時間が長かったので、メンタル的に辛かったですね。あとは土下座する場面とか、役でやっているんですけど、本当に悲しくなってきたり。なので、前に出演したドラマもそうなんですけど、役で泣くときは本当に泣いているんです。

――撮影期間は?

3カ月でした。

――撮影で学んだことは?

この「美智子」っていう役を自分が大事にしないと誰も大事にしてくれないなって思ったら、考え方が変わってきましたね。

――今後も女優として活動していきたい?

私は、映画が好きで一日一本観ているんですど、今の事務所に入ってからは、映画のワークショップにも通うようになって、役者さんに仲間や知り合いができるようになりました。そこに入ってから、映画に2本参加させて頂いたりして、私は、もともとカメラが好きなので、デジタルとフィルムの違い、空気感とか色とか、映画のフィルムが回るときに、ドキドキしたりして「映画っていいなぁ」と思いましたね。目標は、映画で活躍できる女優さんになりたいですね。

――カメラの方は趣味なんですか?

あまり人の顔とかを撮ることはないんですけど、はかないものや“一瞬”とかが好きですね。(彼女が撮影した一枚の写真を見ながら)荒木経惟さん(写真家)のファッション写真のポスターのモデルに使って頂いた時に甲子園を貸しきって撮影したんですけど、その時に、私も撮影したら、露出の色を間違えて出したら、これもいいなって思いました。偶然生まれた写真も多いですね。あとは、フィルムを使ったり、ローライフレックスっていう上から覗くカメラで撮影したりとか。

――本格的というか、感性がすごいですね。写真以外にも趣味はあるのですか?

花を貰ったら、押し花にする。大切な人に手紙を書くときに一緒に贈ったりとか、コサージュ作ったり、写真に貼ったりと自分の花の楽しみ方みたいなものを色々とやっていましたね。NHK教育の趣味の園芸ビギナーズのオーディションで言ったら、とても共感して頂いて、番組のコンセプトを伺ったら、趣味の園芸ビギナーズっていうのは、花が生活の中にあることが嬉しいという気持ちを大事にしたいということで、私の持っている花の楽しみ方を紹介したいって言ってくださいました。