元イングランド代表監督のスティーブ・マクラーレンが、近く監督に復帰したい考えを明らかにした。クラブチームの監督として復帰したいと語るマクラーレンは、海外クラブに加え、チャンピオンシップ・リーグ(実質2部)のクラブでの指揮も視野に入れているという。

「次の仕事は、クラブの会長の人柄で決めたいと思っている。将来へのビジョンと野望を持っている人の下で働きたい。大きなチャレンジに挑みたいと思っている。もちろん、海外クラブの可能性もあるし、チャンピオンシップ・リーグであっても構わない。私がミドルスブラの監督に就任する前、マンチェスター・ユナイテッドのアレックス・ファーガソン監督にこうアドバイスされた。『クラブではなく、会長を選ぶんだ』と。ミドルスブラではステーブ・ギブソンという素晴らしい会長の下で仕事ができて、私は幸運だったよ。私の考えに共感してくれていたし、時間も与えられていた。正しい考えを持った監督は、時間さえ与えられれば成功するものだ」

 昨年11月にイングランド代表監督を解任されたマクラーレンは、その後いくつかのクラブから監督就任のオファーを受けたと明言。中には海外のクラブも含まれていたというが、魅力を感じるオファーが無かったためすべて断ったと語っている。

「イングランド代表の監督を辞めてから、幾つかオファーを受けた。ほとんどは海外からだったが、挑戦したいと思えるオファーは無かったんだ。海外に行くのが嫌なわけではない。むしろ、いつかは挑戦してみたいと思っている。異なる文化の中で経験を積むことは重要なことだ。島国に閉じこもって、プレミアリーグがすべてと考えるのは危険だよ」

 コーチングの方法論を学ぶためにスペインへ渡るなど、監督復帰に向けて精力的な活動を見せているマクラーレン。ユーロ2008では予選敗退の屈辱を味わったが、サッカーの母国を率いて戦った経験は海外クラブからの注目を集めているようだ。イングランド代表監督として悪夢を見た指揮官は、今後どのようなチャレンジに挑むのだろうか。