アーセナルが来シーズンに向けて、守護神の補強に動き出した。ターゲットは、10日に閉幕したアフリカ・ネーションズカップで優勝したエジプトの正GKエッサム・エル・ハダリで、すでに1500万ポンド(約32億円)のオファーを準備しているとも言われている。

 今シーズンからスペイン代表のマヌエル・アルムニアが守護神を務めるアーセナルでは、昨シーズンまでの正GKイェンス・レーマンが出場機会を求めて今シーズン終了後に退団する可能性が高くなっている。そこで、GKのバックアップを求めるアーセン・ベンゲル監督は、アフリカ・メーションズカップのベストイレブンにも選出されたエル・ハダリに白羽の矢を立てたようだ。

 現在エジプトのアル・アハリでプレーする36歳のエル・ハダリも、ヨーロッパ挑戦には前向きの様子。アフリカ・ネーションズカップの準決勝で対戦したコートジボワールのFWディディエ・ドログバとも、プレミアリーグでのプレーについて話したという。

「ドログバに『ヨーロッパでプレーする気はないのか?』と聞かれたよ。彼には、クラブが認めてくれればいつでも挑戦すると答えておいたよ」

 一方、エル・ハダリが所属するアル・アハリ側も、アーセナルから獲得の打診があったことを認めている。

「エル・ハダリの獲得について、口頭レベルではあるが打診があったのは事実だ。我々としては正式なオファーを待って検討するつもりだ」

 2位マンチェスター・ユナイテッドに勝点5差をつけるなど、タイトル獲得へ依然として快進撃を続けるアーセナル。アフリカ最高GKとの呼び声も高いエル・ハダリ獲得を狙うベンゲルは、早くも来シーズンに向けた守備陣のてこ入れに着手し始めたようだ。