21世紀になってすぐ、人口わずか2800人ほどの小さな集落のチームがセリエAを席巻した。すべての地方チームの希望として、一躍その名を知らしめたキエーヴォ。6シーズンもの間、Aの舞台に踏ん張ったが今季からセリエBへ降格した。現在9節を終えて4位。予想以上に苦戦しているといった感がある。

 現在アタランタを率いる元監督デル・ネーリは、愛する古巣が置かれている状況を解説する。
「セリエAで負けたときは、相手に超一流選手がいるから、と諦めもつくが、Bでは(実力差以上に)“幸運”というものがかなり重要なのだ。22チームもいるリーグ戦ではあらゆることが起こりうる。
 ほんの数チームだけが(開幕してすぐの)10月の段階でA昇格に値するチームだと見なされるが、キエーヴォはちがう。つねに100万ユーロ単位の話ができるわけではないからだ」

 そう言うデル・ネーリは、しかし、悲観はしていない。<続く>