17日のユーロ2008予選でグループ2位を争うロシアとの大一番を迎えるイングランド代表。アウェイの一戦で攻撃陣をリードするのは、負傷明けながら13日のエストニア戦でもスタメンを飾ったFWマイケル・オーウェンだ。しかし、オーウェンが所属するニューカッスルのサム・アラダイス監督は、人工芝のピッチで行なわれるロシア戦でエースストライカーがケガを再発させる心配があると語った。

 先月28日にヘルニアの手術を受けたばかりのオーウェン。しかし、その8日後にはプレミアリーグのエバートン戦に途中出場しゴールも奪うなど、完全復調の兆しをアピール。その結果、エストニア戦とロシア戦を戦うイングランド代表メンバーにも招集されたが、手術明けのエースのコンディションを気遣うアラダイス監督は、コーチを代表チームに帯同させてオーウェンの状態を監視するなど、ケガの再発を防止すべく細心の注意を払っている。それでも、アウェイのロシア戦で試合会場となるルジニキ・スタジアムのピッチが人工芝であることが、指揮官の頭を悩ませているようだ。

「代表に選手を送り出している監督なら、誰でも人工芝のピッチでプレーする選手の状態が気になって仕方がないはずだ。特に、ケガの前歴がある選手の場合はね。人工芝でのプレーは、通常の芝で使わない筋肉を使うんだ。私はその点について非常に心配しているよ。(代表チームに帯同しているコーチの)スティーブ・ラウンドとは連絡を取り合っている。マイケルやスティーブ・マクラーレンとも話したよ。マイケルは土曜日の試合に出場して、調子も良かったようだ。ロシア戦でもいい結果を残すように祈るしかない」

 2005-06シーズンからニューカッスルに加入したオーウェンだが、ケガの影響から出場試合数は2シーズンでわずか14。今シーズンから監督を務めるアラダイス監督にとっても、エースのコンディションは頭の痛い問題となっている。自らの経験から、「人工芝はまだプロレベルでは使えない」と断言するアラダイスは、無事を祈りながら遠いロシアでプレーするオーウェンの姿を見守ることになりそうだ。