治安戦略アナリストの小比類巻文隆氏が自身のYouTubeチャンネルで「大食い動画収益停止」をテーマにした動画を公開した。韓国で相次ぐ「モッパン(大食い)」動画の収益化停止問題を切り口に、数字や契約に縛られるクリエイターの過酷な労働環境について、独自の視点で懸念と提言を語っている。

動画冒頭、小比類巻氏は「韓国では今、大食い動画を巡ってYouTuberたちの間で大きな動揺が広がっている」と切り出した。韓国紙コリアタイムズの報道として、食事やダイエット動画を投稿する「ダイエット女」や「ミソ」といったYouTuberが、ガイドライン違反の通知を受け収益化を停止された事例を紹介。その背景として、YouTubeが摂食障害や過食、視聴者が模倣する可能性のある行為を含むコンテンツを広告収益の対象としない方針を明確にした点を挙げた。

日本でもこの動きは他人事ではなく、国内の大食いYouTuberも警戒を強めているという。一方で小比類巻氏は、単純に大食いが問題視されているのではなく、背景にある構造的な問題に言及。「昨日5キロ食べて100万回再生されたら、次は6キロ食わなきゃいけなくなる」と述べ、数字やスポンサー契約、ファンの期待といった「巨大な仕組みの中に入った時に、本当に自由な選択ができるのか」と問題提起した。また、芸能界でも体調不良による活動休止が相次いでいる現状に触れ、「コンテンツを維持するために人間の体が消耗品のようになってしまってはいないか」と、エンタメ業界全体に潜むリスクを指摘した。

最後に小比類巻氏は、境界が曖昧なままの突然の収益停止はクリエイターの生活を脅かすとし、「基準を明確にして人間による再審査を行う仕組みも必要だ」とプラットフォーム側へ提言。さらに「過激な配信をして再生回数が上がるなら、みんなやろうという気になる」と述べ、「受け取る側も少し考えていかなければいけない」と視聴者のモラルにも警鐘を鳴らし、動画を締めくくった。

チャンネル情報

元警視庁刑事・国際捜査官。1993~2023年警視庁。爆弾処理班配属後、警視庁中国語通訳を経て国際捜査官に。以降、国内外の銃器・薬物犯罪の情報収集、秘匿捜査に従事する。ほか殺人、強盗、誘拐事件などあらゆる捜査に参加。退官後、30年に及ぶ警察人生の知見を世の中へ貢献すべく治安戦略アナリストとして活動中。