“世界初”iPS細胞実用化手術を実施 iPS心筋シートを心臓病患者に【大阪けいさつ病院前から中継】
iPS細胞から作られた心筋細胞シートを重い心臓病の患者に保険適用で移植する手術が29日、大阪けいさつ病院で実施されました。iPS細胞を使った製品が国の承認を経て保険適用で治療として使われるのは世界で初となります。病院の前から内藤ミカ記者の中継です。
京都大学の山中教授らがiPS細胞をつくってから今年で20年。研究、治験、薬事承認を経て29日、大阪市内にある大阪けいさつ病院で手術が行われました。iPS細胞由来の医療製品が保険適用となって世界で初めての実用化となります。
29日に行われたのはiPS細胞から変化させた心臓の筋肉の細胞で作製された心筋細胞シート「リハート」を心臓に移植する手術です。「リハート」は重症心不全の患者の心臓に貼り付けることで、心筋の再生が促され、弱った心臓の機能の回復が期待されています。
手術を受けた患者は50代の女性で、4年前に心筋梗塞を発症し重症心不全を患っていました。29日午前11時16分手術が開始され、およそ1時間で終わりました。左の肋骨の間を開胸しリハート3枚を心臓に“貼るだけ”の手術ということで短時間で終わり、患者の状態は安定しているということです。
──このリハートの治療は必要とする人が受けられるようになるには、どのようなハードルがあるのでしょうか?
このリハートは国から条件・期限付きの承認で、いわば仮免許の状態です。
今後7年間で75人を目標にリハートを使った手術をおこない、有効性を検証して国へ本承認を申請する必要があります。
リハートの開発を主導し29日の手術を執刀した大阪大学の澤芳樹名誉教授によりますと、今後、およそ8例の手術がすでに予定されているということです。