画像・動画生成AIのAPIを安さや制限の緩さで選んで簡単に使えるようにする「Comfy Router」が登場、OpenRouterのコンテンツ生成版

画像生成AIや動画生成AIをPCでローカル実行できるアプリ「ComfyUI」を開発するComfyが、サービスごとの画像・動画生成AIのAPIをまとめて扱えるようにする「Comfy Router」を2026年9月23日にリリースしました。
Comfy Router · Developer Platform
https://comfy.org/platform/router
https://blog.comfy.org/p/introducing-comfy-router-one-api
Comfy Router is live
One API for frontier image, video, 3D, and audio models.
Same model string. Same arguments. No new SDK, no new key, no redeploy.
What Comfy Router gives you:
→ Explicit routing. You name the provider, we call that provider. It's down? The request fails… pic.twitter.com/8ZBw7ljUdP— ComfyUI (@ComfyUI) 2026年9月23日
Comfy Router: One API for Frontier Image & Video Models - YouTube
クローズドモデルの場合、ClaudeならAnthropic、GeminiならGoogleといったように単一のプロバイダーによってAPIが提供されています。一方でモデルを自由にダウンロードできるオープンモデルの場合は同一モデルのAPIが複数のプロバイダーによって提供されることが多く、プロバイダーごとに価格や通信品質にバラつきがあります。このような状況の中でユーザーからの支持を集めているのがAIゲートウェイサービスのOpenRouterで、一つのプロットフォーム上で複数のAIモデルやプロバイダーを管理することができます。
そんなOpenRouterの「画像・動画・音声・3D生成AI版」と言えるのがComfyによるComfy Routerです。コンテンツ生成AIをアプリやサービスに組み込む場合、利用するモデルや提供事業者ごとにAPIやAPIキー、SDKなどを用意する必要がありますが、Comfy Routerではモデルへのアクセスを1つのAPIにまとめることができます。
Comfy RouterはComfy開発者プラットフォームで動作し、単一の場所から複数の最先端モデルにアクセスすることができます。同じモデルを複数のプロバイダーが提供している場合に利用するプロバイダーを切り替えられるのも特徴的で、アクセスが制限された場合やより安価な選択肢を優先したい場合、一時的に特定のプロバイダーがビジー状態になった場合などに、APIキーのごく一部を変更するだけで手軽に別のプロバイダーに切り替えて生成を続けることができます。

Comfy Routerの主な用途としてComfyは以下の3点を説明しています。
・1つのモデルを利用する製品機能
例えば、開発者向け生成メディアプラットフォーム「fal」を利用した画像生成機能を自社サービスで実行して、アクセスが急増したことでfalのレート制限に達したというような場合、通常はレート制限によって処理が制限されます。しかし、Comfy Routerではそのモデルが別のプロバイダーでも提供されていれば、パラメーターを1つ変更するだけで同じAPI呼び出しを別のプロバイダーへ切り替えられます。新しいSDKを導入したり、新しいAPIキーを取得したり、サービスを再デプロイしたりする必要はありません。
・独自のワークフローと他者のモデルを組み合わせたパイプライン
ComfyUIで作成したワークフローはComfy API上で実行され、最先端の動画生成モデルはComfyRouter上で実行されます。どちらの処理も同じコード、同じAPIキーから実行でき、実行履歴も同じ場所で管理できます。
・APIの利用上限を超える大量のバッチ処理
数百件のジョブを「submit」を使ってキューに追加し、それぞれのIDを保持することで、処理が完了したものから結果を取得できます。処理待ちの間も接続を開き続ける必要がないため、大量のジョブをリトライ処理で待ち続けるといった方法を避けることができます。
初期アクセスとして、ByteDanceの動画生成AI「Seedance 2.5」、MiniMaxによる動画生成AI「MiniMax H3」、Googleの画像生成AI「Nano Banana Pro」、OpenAIの「ChatGPT Images 2.0」、Black Forest Labsの「Flux」、快手による動画・画像生成AI「Kling」が含まれます。対応するAIモデルは今後さらに追加される予定とのこと。
Comfyは「ComfyUIは、画像や動画の制作過程におけるあらゆるステップをユーザーがコントロールできる機能を提供します。すべてのノードが表示され、すべてのパラメーターが調整可能です。だからこそ、300万人以上のクリエイターがComfyUIを利用しているのです。しかし、他社のAPI経由でモデルを呼び出すということは、常にその利点を放棄することを意味していました。制御できないマシンにリクエストを送信し、返ってくるものを受け入れるしかないのです。ほとんどのルーティングレイヤーは、プロバイダーを自動的に選択し、それを最適化と呼ぶことで、そのギャップをさらに広げています。Comfy Routerなら、モデルとプロバイダーを選ぶだけでコントロールを可能にします。どのルーターが稼働したかはいつでも確認できます」と語りました。
Comfy Routerにサブスクリプション契約は不要で、パートナーノード、Comfy Cloudワークフローの実行、およびその他のサポートされているモデル呼び出しに使用されているのと同じComfyクレジットを使用します。モデルごとの料金はモデルカタログから確認できます。今後は、「コスト重視」「速度重視」などを指定して自動でプロバイダーを選択させるルーティング戦略や、リクエストに応じたワークフローを自動的にマッチングする機能なども公開予定とのことです。
