反省点は「目薬」…「東京4位」だった岡本碧優が銅メダル、次の目標を質問されても答えない「らしさ」
愛知・名古屋アジア競技大会は25日、スケートボード女子パークが行われ、東京五輪4位の岡本碧優(みすぐ)(MKグループ)が銅メダルを獲得した。
一時は競技から離れた彼女が、久しぶりに「日本代表」として臨んだ舞台で「語らなかったこと」とは。(デジタル編集部 古和康行)
岡本はコースに入る前に手を合わせて祈りを捧げる。「手と手の隙間を作って、絶対に乗れるように、落ち着いて、って言葉にする。それをまた飲み込むようにするんです。祈ると落ち着くんです」といって笑う。
岡本碧優は東京五輪で4位に入賞した選手だ。直前の大会の好成績や世界ランキングから優勝候補と目されていたが、表彰台を逃した。それ以上に彼女を有名にしたのは、結果とは別の場面だ。最後のランを失敗して泣き崩れた岡本の元に、他のスケーターが駆け寄り抱きしめた場面だろう。スケートボードのカルチャーを体現したシーンとして取りあげられたが、彼女はこの直後にスケートボード界から姿を消した。それまでの結果を求めて、練習漬けだった日々から離れて、自分が本当に何をしたいのか向き合おうと考えたという。
競技復帰
2025年7月のMURASAKI SHONANオープンで競技復帰。同年10月の日本選手権で2位に入り、また第一線に戻ってきた。この日、「東京五輪の時にはみなさんにニュースで取りあげてもらったりしましたが、私は何も言わずに競技から離れてしまった。でも、こうして笑顔で戻ってきたところをみなさんに見せられた。感謝を込めて、一生懸命がんばりました」と語った。久しぶりの「日本代表」に、「前回は中学生だったので、本当の意味で日本を背負うという自覚が薄かったのかなと思いました。だから、今回は『こんなに重いものだったのか』って、今までで一番緊張しましたが、その分、自分の成長を感じました」と明かした。
独特な「失敗理由」
この日の試合では、2回目のラン(試技)で銅メダルを決定づける82・86をマークしたが、3回目、4回目と失敗した。3回目について、「目が乾燥しちゃって、前が見えなくて……。それでこけてしまいました。滑る前に目薬をさしておけばよかったって後悔しています」と独特な振り返りをした岡本。それでも、大技「540」を決めるなど、かつての「金候補」は実力の片鱗を見せつけた。

気になるのは今後だが--。「目薬はちゃんとつけようと思います」とおどけた岡本。その上で「目標を作っちゃったら、頑張っちゃう、一生懸命やっちゃうんで、今は楽しくをモットーにやっていきたいです」と具体的な明言を避けた。自分がかつて世界に示した、スケートボードを「楽しむ」というカルチャー。かつての神童は、自分なりの歩幅で前に進む。
