【河合 桃子】「月収は常に5000万円」監督が明かす、急速に広がる同人セクシー動画の世界の裏側

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40人弱で3つの同人AVチャンネルを運営

いま、FANZA(国内最大級の総合アダルトサイト)で発売されているAVの新作の数は明らかに減っている。代わりに、制作費のかからないオムニバス作品などが増える一方だ。全体的な売り上げは年々減っていると推測される。

一方で、ますます勢いを伸ばしているのが「同人AV」だ。

これはAVメーカーを介さず個人や小規模チームが自主制作し、「myfans」などのプラットフォームを通じて視聴者に直接販売するアダルト動画のことだ。コロナ禍以降、急速に市場を広げている。

もっとも、この市場の全体像を示す統計はどこにも存在しない。業界団体もなく、誰がいくら稼いでいるのかが表に出ることもない。まさに「性の新経済圏」なのである。

AVで月収1億も夢じゃない…!?

「同人AVの主な特徴は、SNSからの流入がメインであることです。たとえば素人の女の子が自身のアカウントで『私の動画を見たい方はこちら』と同人AVサイトに誘導する。当初は趣味半分、お小遣い半分で始めた人々がほとんどでしたが、今では作品の売り上げで月収1億円を達成するほどのクリエイターも現れるなど、普通のAVではあり得なかった現象が起きていますね」(業界に詳しいライターの刈田萬蔵氏)

AVで月収1億とは驚きだ。ある同人AVの制作者は「1億円売り上げたクリエイターは異例」としながらも「利益率が半端ないのは事実」と、筆者に自身の収入について語った。

「私たちは同人AVサイトで3つのチャンネルを運営しており、適正AVメーカーとなんら変わらない体制です。監督6人、映像編集など外部制作を含めて40人弱で、常時月に20本撮影しています。3チャンネルの合計月収は常に5000万円は下らない。同人クリエイターではトップレベルです」

この制作者は、同人AVは「主に3つのジャンルで成り立つ」と続ける。

素人には難しい側面も…

「我々のようなAVメーカー的なクリエイターと、個人で露出などの配信をしている女性クリエイター、そして女性との行為を自分で撮影する『ナンパ師』のような単体男性クリエイターです。

AV事務所の所属女優を『素人女性』というテイで起用することもよくあります。一方で志願してくる本当の一般女性もいます」(制作者)

もちろん、誰でも簡単に成功できる甘い世界ではない。一時期、素人男性が副業感覚で大量に参入したが、いまはほとんどが活動休止の状態だ。

「素人だと、意外と利益を出すのが難しいのです。カメラ購入費用や女の子へのギャラなど、撮影の段階で最低でも10万円は必要。さらに、業者にモザイク入れを外注すれば追加で10万円はかかります。つまり、20万円以上は売り上げないと元が取れません。結果、一本も売れずに終わるなんてことはザラです」(同前)

取材・文/河合桃子

河合 桃子(かわい・ももこ)/ライター。編集プロを経て独立。アンダーグラウンドな業界の事件、主に生活安全課が扱う事件などを中心に執筆。『地面師連絡役カトウ』で第32回小学館ノンフィクション大賞

【後編を読む】「月収1億円」をうたう広告も出現…監督、女優、弁護士らが明かす「同人セクシー動画」の本当の実態

「週刊現代」2026年9月28日号より

【つづきを読む】「月収1億円」をうたう広告も出現…監督、女優、弁護士らが明かす「同人セクシー動画」の本当の実態