競争相手はブンデス小杉…佐藤海宏(新潟)が語る“敬意”と“競争心”「彼のほうが注目度もあるし評価も高い。だけど…」
グループリーグの3試合で大きな刺激を受け、一発勝負の決勝トーナメントに向けて決意を新たにしている。U-21日本代表DF佐藤海宏(新潟)は、アジア大会グループリーグ第3節から一夜明けた24日、8人で行われたトレーニングに参加した。“飛び級”で初めての大きな大会に臨む2007年生まれの左SBは、2試合に先発して1アシストを記録。日本の3連勝での首位通過に貢献した。
「チームとしてしっかり得点を取って、なおかつ(失点)ゼロで3連勝で終われたことはすごく大きい。そこに2試合先発して、勝ちに少し貢献できたのは最低限のところかなと思う」
香港との初戦に続き、キルギスとの第2節でも先発。第2節の後半34分にはFW横山夢樹の外側を駆け上がり、左足のクロスでMF嶋本悠大のヘディング弾をアシストした。ただ、本人は「1アシストにとどまってしまったのは課題」と振り返る。引いた相手から得点を生み出せる場面は他にもあり、攻撃が停滞した時間帯には「何か変化をもたらすことができればよかった」と感じていた。
第3節のタイ戦ではベンチから試合を見つめた。佐藤に代わって左SBに入ったのは、遅れて合流したDF小杉啓太(フランクフルト)。ブンデスリーガで先発出場を続ける一つ年上の選手は、今大会初出場でフル出場し、後半開始直後には得点も決めた。佐藤が目を向けたのは、得点だけでなく、プレー全体の安定感だ。
「得点を取った攻撃の部分はもちろん、守備の部分だったり、全体的な安定感の部分だったり。ブンデスで出ている経験というのも、自分よりはるかに高いレベルの、より緊張感のある中でやっている選手なので、見て学べることはすごく多い」
同じ左SBだからこそ、細部にも視線が向いた。小杉はタイの選手にタイトに寄せながら、球際では強く、プレーの選択は冷静だった。「サイズもそんなに大きいわけではないけど、対人の部分、球際、寄せの部分は本当に昨日の試合でも見えた」。佐藤は続けて、「スピード感、判断の速さ、すべてが高い基準」と評した。
佐藤にとって小杉は「自分に足りないものをすごく持っている選手」であり、「良い手本」でもある。練習や試合でともに過ごす中から学びたいという思いは強い。それでも、同じポジションに立つ以上、敬意と競争心は両立する。
「すごくリスペクトしています。だけど、年齢的にも1個上なので負けていられない。彼が良いプレーをするなら、自分もより良いパフォーマンスを出す必要がある」
2試合続けて先発した佐藤と、第3節で存在感を示した小杉。同じ左SBとして比較されることについて問われると、佐藤は率直だった。「もちろん、周りの目は彼の方が評価も高いと思う」。注目度の違いも受け入れたうえで、視線を自分自身のプレーへ戻す。
「『自分もいるんだぞ』というところを、ピッチの上で表現する必要がある。彼の方が注目度もあるし、評価も本当に高いと思う。だけど、ここで自分が何かできれば、自分の評価も上がっていく。自分のできることにフォーカスして、しっかり準備したい」
佐藤の真価は、ダイナミックに味方を追い越す動きと、その先のクロスだ。キルギス戦でのアシストは、まさにその持ち味から生まれた。「もっとアグレッシブに攻撃にかかって、チームにいい影響をもたらしたい」。小杉から吸収できるものは吸収しながら、自身の強みも磨いていく。
ここからは負ければ終わりの決勝トーナメント。26日には準々決勝で北朝鮮と相まみえる。「ひとつのプレー、ひとつのチャンスで仕留める必要がある」と佐藤。初めての大舞台でも「いい意味で緊張せずに入れる」と前を向いた。
「日本のエンブレムを背負って戦う誇りと責任を持って、堂々とピッチに立ちたい。新潟の人たちも、(レンタル元の)鹿島の人たちも応援してくれていると思う。成長した姿を見せられるように」。再び左サイドに立つ機会を待ちながら、自分の価値を示す準備を進める。
(取材・文 石川祐介)
「チームとしてしっかり得点を取って、なおかつ(失点)ゼロで3連勝で終われたことはすごく大きい。そこに2試合先発して、勝ちに少し貢献できたのは最低限のところかなと思う」
第3節のタイ戦ではベンチから試合を見つめた。佐藤に代わって左SBに入ったのは、遅れて合流したDF小杉啓太(フランクフルト)。ブンデスリーガで先発出場を続ける一つ年上の選手は、今大会初出場でフル出場し、後半開始直後には得点も決めた。佐藤が目を向けたのは、得点だけでなく、プレー全体の安定感だ。
「得点を取った攻撃の部分はもちろん、守備の部分だったり、全体的な安定感の部分だったり。ブンデスで出ている経験というのも、自分よりはるかに高いレベルの、より緊張感のある中でやっている選手なので、見て学べることはすごく多い」
同じ左SBだからこそ、細部にも視線が向いた。小杉はタイの選手にタイトに寄せながら、球際では強く、プレーの選択は冷静だった。「サイズもそんなに大きいわけではないけど、対人の部分、球際、寄せの部分は本当に昨日の試合でも見えた」。佐藤は続けて、「スピード感、判断の速さ、すべてが高い基準」と評した。
佐藤にとって小杉は「自分に足りないものをすごく持っている選手」であり、「良い手本」でもある。練習や試合でともに過ごす中から学びたいという思いは強い。それでも、同じポジションに立つ以上、敬意と競争心は両立する。
「すごくリスペクトしています。だけど、年齢的にも1個上なので負けていられない。彼が良いプレーをするなら、自分もより良いパフォーマンスを出す必要がある」
2試合続けて先発した佐藤と、第3節で存在感を示した小杉。同じ左SBとして比較されることについて問われると、佐藤は率直だった。「もちろん、周りの目は彼の方が評価も高いと思う」。注目度の違いも受け入れたうえで、視線を自分自身のプレーへ戻す。
「『自分もいるんだぞ』というところを、ピッチの上で表現する必要がある。彼の方が注目度もあるし、評価も本当に高いと思う。だけど、ここで自分が何かできれば、自分の評価も上がっていく。自分のできることにフォーカスして、しっかり準備したい」
佐藤の真価は、ダイナミックに味方を追い越す動きと、その先のクロスだ。キルギス戦でのアシストは、まさにその持ち味から生まれた。「もっとアグレッシブに攻撃にかかって、チームにいい影響をもたらしたい」。小杉から吸収できるものは吸収しながら、自身の強みも磨いていく。
ここからは負ければ終わりの決勝トーナメント。26日には準々決勝で北朝鮮と相まみえる。「ひとつのプレー、ひとつのチャンスで仕留める必要がある」と佐藤。初めての大舞台でも「いい意味で緊張せずに入れる」と前を向いた。
「日本のエンブレムを背負って戦う誇りと責任を持って、堂々とピッチに立ちたい。新潟の人たちも、(レンタル元の)鹿島の人たちも応援してくれていると思う。成長した姿を見せられるように」。再び左サイドに立つ機会を待ちながら、自分の価値を示す準備を進める。
(取材・文 石川祐介)

