讃岐だけじゃない。博多、九州醤油、独自ブレンド麺…進化系ぶっかけうどんが都内で熱い
冷たく締めたうどんとおツユ。そこに好みの具材を合わせて楽しむ「ぶっかけうどん」。讃岐をはじめ、天ぷらが代表的な具材ですが、最近は牛肉をのせるメニューが登場し、さらに進化。組み合わせ無限大の「ぶっかけうどん」をご堪能あれ!
銀座にお目見え!福岡発の人気店『麺屋 いしヰ 銀座店』@銀座
美しく整った麺の頂上を飾るは太陽のごとき卵黄。茜さす明太子を従えた間違いなしのルックスに思わずのどが鳴った。
博多明太ぶっかけうどん1350円

『麺屋 いしヰ 銀座店』博多明太ぶっかけうどん 1350円 コクや甘み、香り、食感が複雑に絡み合う。全部を豪快に混ぜて召し上がれ
こちらは福岡発の人気店で2026年5月に銀座のはずれにやって来た。ときけば、麺は現地のやわ系を想像するが、北海道産の中力粉でこしらえたそれは切り口のエッジも鮮やかで、噛んだそばから歯を押し返してくる心地良い弾力だ。
大根おろし、藻海苔に独自ブレンドの魚粉と、複雑に組み合わせた味の要素をまとめているのがツユ。ほんのり甘い九州醤油をカエシに使い、カツオやサバ節、うるめイワシで旨みと香りを出す。そこへ隠し味にブドウ山椒を忍ばせ、後味のキレを持たせるひと工夫も。
さらに銀座店限定が鹿児島・尾崎牧場の黒毛和牛を使った、すき焼き釜玉。割下でさっと煮たリブロースの上品な甘みにトリュフペースト&オイルの香りが寄り添うご馳走だ。

『麺屋 いしヰ 銀座店』
[店名]『麺屋 いしヰ 銀座店』
[住所]東京都中央区銀座2-14-17第2ワタナベビル1階
[電話]非公開
[営業時間]9時~20時LO
[休日]無休
[交通]地下鉄日比谷線ほか東銀座駅A7出口から徒歩4分
すするほどにハマるふわもちオリジナル麺『麹町おうどん 開(かい)』@麹町
うどんの懐の深さを知ったのがこの店のカウンター。店主・高木努さん(※高は本来、はしごだか)はうどん好きならばお馴染みの東京を代表する、とある讃岐うどん屋の出身。麺も修業先を踏襲したかと思いきや、うって変わってオリジナル。ふわもちのコシは九州のそれを思わせるけれど、表面はパツンとした張りがあり、すするほどに、噛む度に没入してしまう。
ざるや釜揚げといった定番を押しのけて、とりわけ人気が「和牛ぶっかけ」。継ぎ足しの煮汁でゆるやかに熱を入れた薄切り肉で麺を包んでズルッ!
和牛ぶっかけうどん1880円(昼は1780円)

『麹町おうどん 開(かい)』和牛ぶっかけうどん 1880円(昼は1780円) ツユは厚削りと薄削りのカツオ節を使いコクと香りが広がる
夏場は特に細く打たれたそれが束になって口に飛び込んできて、小麦の香りと牛肉の甘みが混じり合う。見事な調和に舌を巻くが、これは現在の味。
「粉のブレンドや打ち方を追求してどんどん進化していきたい」と意気揚々。
夜は日本酒やそれに合うつまみも上々で、”うどん前”から始めたくなる。
店主:高木努さん「旬の食材を使った、おつまみもぜひ」

『麹町おうどん 開(かい)』
[店名]『麹町おうどん 開(かい)』
[住所]東京都千代田区麹町3-4-1麹町3丁目B.L.D102
[電話]03-6265-6925
[営業時間]11時~15時(14時半LO)、18時~22時半(22時LO)※土・祝は17時~21時半(21時LO)
[休日]日
[交通]地下鉄有楽町線麹町駅3番出口から徒歩1分
つるもち食感に煮干しのツユがクセになる!『博多うどん 中村にぼし』@表参道
「おいしいのに讃岐一強で知られていない。そのスタンダードを変えたくて」とは店長の中村方信さん。
確かに、博多うどんは讃岐とはまったくテイストが違う。博多うどんのよさは、まず麺の”やわさ”。そして品のいい飲み干したくなるようなツユだ。で、こちらの麺。
「おろしぶっかけうどん」のそれは、つるんと柔らかなのと同時に表面はもちもち。ちゅるんとツユを引っ張り上げるこの”やわもち感”がクセになりそうなのだ。ぶっかけ汁は博多醤油が効いた甘ツユ。店名よろしく後ろにしっかり煮干しが香るのもいい感じだ。
おろしぶっかけうどん590円+大海老天390円+とり天290円+ピーマン天120円

『博多うどん 中村にぼし』おろしぶっかけうどん 590円 +大海老天 390円、+とり天 290円、+ピーマン天 120円 注文はまず基本のうどん(温・冷)590円を決め、お好みで別皿になるトッピングを選ぶ。「おろしぶっかけ」は自慢の麺の食感が際立つ
さらにこちらはベースのうどんを選んだら、別皿でトッピングを選ぶシステム。天ぷらは揚げたてで出てくるし、何を選ぶかアレンジが楽しい。ちなみに温かい「かけうどん」にすると麺の食感はふわふわに、煮干しもより香る。その違いもぜひ!
店主:中村方信さん「おいしいものをリーズナブルにサクッと楽しんでください」

『博多うどん 中村にぼし』
[店名]『博多うどん 中村にぼし』
[住所]東京都港区北青山3-5-40PRYME CUBE表参道
[電話]03-6447-2874
[営業時間]10時~20時LO
[休日]不定休
[交通]地下鉄半蔵門線ほか表参道駅A2出口から徒歩2分
”剛麺”ここにあり!富士吉田はワシワシの原点『自家製 麺 うどん五葵(いつき)』@亀有
日本有数のコシが強力エリア、山梨の富士吉田うどん。加水率が34%と非常に少なく(一般的な讃岐うどんは48%弱)、こちらはプレス機で2トン圧をかけて強力なコシの麺を作っている。
開店当初は「茹でてないうどん屋が始まった!」と地元で騒ぎになったほどで、いまでは「剛麺ラバー」が日参する。ワシワシと噛み締めると粉の風味が広がり出て、通ううちに味わいの中毒となる。
冷やしぶっかけうどん900円+五葵スペシャルA1020円

『自家製 麺 うどん五葵(いつき)』冷やしぶっかけうどん 900円 +五葵スペシャルA 1020円 茹でキャベツに加えて馬肉しぐれ煮が入るのが特徴
富士吉田は、お蚕さんの町で女衆が機織りをしている横で、男衆がうどんを作ったために硬い説や、甲州ではうどんを煮込む文化があるため型崩れしないよう硬めになった説、そもそも男の料理は適当だった説などがある。
茹でキャベツが入るのが伝統で、「擦りダネ」(一味ベースの旨み成分)で味変しながら食すのも富士吉田流。硬い麺ブームの昨今、見逃せない一軒だ。
店主:戸部計人さん「吉田のうどんは中毒性あり!食べてるうちにハマりますよ~」

『自家製 麺 うどん五葵(いつき)』
[店名]『自家製 麺 うどん五葵(いつき)』
[住所]東京都葛飾区西亀有3-20-14
[電話]03-6321-5797
[営業時間]11時半~14時LO、17時半~20時半LO
[休日]第1月の夜、火(祝日は営業)
[交通]JR常磐線ほか亀有駅南口から徒歩15分
撮影/小島昇(いしヰ)、浅沼ノア(開、中村にぼし)、大西陽(五葵)、取材/菜々山いく子(いしヰ、開)、池田一郎(中村にぼし)、輔老心(五葵)
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
※画像ギャラリーでは、絶品ぶっかけうどんの画像をご覧いただけます。
※月刊情報誌『おとなの週末』2026年9月号発売時点の情報です。

