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高効率なパワートレインに優れた運転体験

上級バッテリーEVブランドへ生まれ変わるという、ジャガーの判断へ困惑した古くからの支持者はいらっしゃるはず。伝統を重んじた英国屈指の銘柄は、以前から、運転を愛するドライバーを魅力的なモデルで惹きつけてきただけに。

【画像】3シリーズを凌ぐ運転体験と乗り心地 ジャガーXE XFとEVのタイプ01 プロトも 全137枚

この変革へ踏み出す直前まで提供されていた1台が、中型サルーンのXE。パワートレインは高効率で、優れた運転体験を叶えていたが、メルセデス・ベンツCクラスやBMW 3シリーズなどのユーザーを、充分に振り向かせることは叶わなかった。


ジャガーXE S(2014~2024年/英国仕様)

完成度は高く、AUTOCARの試乗レポートでの評価も出色。販売は振るわなかったが、ジャガーの傑作サルーンを、近年は3000ポンド(約66万円)ほどで手中に収められる。

6000ポンド(約129万円)へ予算を増やせば、見た目の良いポートフォリオやRスポーツといった仕様も視野に。キセノン・ヘッドライトに18インチ・ホイールを備え、古さは殆ど感じさせない。2019年の小変更後は、LEDヘッドライトも得ている。

峠道では水を得た魚の傑作サルーン

インテリアは、SEやプレステージ・グレードでは、ジャガーへ期待する水準ではないかもしれない。だが、それ以上のグレードでは納得の高級感。2019年の小変更後は、レザーシートが標準になり、SUVのI-ペイス譲りのデジタル技術も与えられた。

XEの真価が表れるのは走行時といえ、峠道ではまるで水を得た魚。特に、XE Sの走りは素晴らしい。見事に調和した操縦系で、一体感が高く扱いやすい。後席はやや狭めだが、3シリーズより乗り心地はしなやか。車内の静寂性も高い。


ジャガーXE S(2014~2024年/英国仕様)

エンジンは、前期型で339psを発揮した「S」の3.0L V6スーパーチャージャーも魅力的だが、2.0Lインジニウム・ユニットが主力。ガソリンは200psか250ps、300psの3種が用意され、AUTOCARの推しは中間のP250。ディーゼルエンジンも設定にあった。

小変更後のXEにも惹かれるが、全体的にコスパで長けるのは前期型。スタイリングは今でも美しく、必要な装備が一通り揃い、訴求力の高い走りを享受できる。荷室容量も、455Lと広い。今ならお手頃に、有能なジャガーを我が物にできる。

新車時代のAUTOCARの評価は?

このクラスの最有力モデルは、これまでBMW 3シリーズだった。しかしジャガーは、同等の内装と車内空間を備え、大部分の運転体験でそれ以上を叶えたサルーンを生み出した。間違いなく、主要なライバルを凌ぐ仕上がりにある。(2015年7月1日)


ジャガーXE(2014~2024年/英国仕様)

オーナーの意見を聞いてみる

クリス・フレアソン氏

「XEのP250 HSEを5年前に購入し、走行距離は8万kmを超えましたが、乗り換えたい気持ちはまったく起きません。サビが酷く、ブレーキディスクとパッドを交換していますが、それ以外のトラブルとは無縁。素晴らしい、ジャガー・ライフを送っています」


ジャガーXE S(2014~2024年/英国仕様)

購入時に気をつけたいポイント

ディーゼルエンジン

2.0Lインジニウム・ディーゼルは信頼性に優れ、こまめな点検整備で不調は防げる。メーカー推奨の、2年毎か3万2000km毎は長すぎる。微粒子フィルターの詰まりは、オイルも関係する不具合を招きがち。市街地中心で乗られてきた例は、避けた方が無難。

240psを発揮したツインターボ・ディーゼルは、重大な不調を招くことがある。オススメは、マイルド・ハイブリッドのD200だ。

ガソリンエンジン


ジャガーXE(2014~2024年/英国仕様)

初期の199psや240ps版は、フォードのエコブースト・ユニット。エンジンカバーに、シルバーのラインが入る。後期の4気筒インジニウムやV6ユニットは、信頼性が高い。

トランスミッション

センターコンソールから立ち上がる、シフトセレクターが動かなくなる場合がある。バッテリーの電圧低下や、ブレーキスイッチの不具合が主な原因。8速ATはBMWも採用するZF社製で信頼性は高い。6速MTの操作感も良い。

電装系

タッチモニター・システムが、正常に動くか確認したい。フリーズしがちなら、ディーラーでのアップデートを考えたい。強制再起動にも動じない、広い心が必要だろう。

知っておくべきこと

2017年にはインジニウム・ガソリンが導入され、2021年には新しいマイルド・ハイブリッド・ディーゼルが選べるようになっている。エンジンや新車価格によって、英国の自動車税額は大きく変わる。初期のディーゼルは、年間35ポンド(約8000円)と安い。

英国ではいくら払うべき?

3000ポンド(約66万円)~5999ポンド(約128万円)

前期型で走行距離が伸びた、ディーゼルエンジンが英国では中心の価格帯。少なくとも、定期的な整備を受けていない例は避けたい。

6000ポンド(約129万円)~1万999ポンド(約236万円)

前期型だが走行距離は短くなり、ガソリンエンジンの選択肢が多くなる。大切に乗られてきたような、状態の良いXEが少なくない。

1万1000ポンド(約237万円)以上


ジャガーXE S(2017年式/英国仕様)

高速なV6のXE Sや小変更後は、この価格帯から。最終年の2024年式や特別仕様の場合は、まだ2万ポンド(約430万円)以上している。整備記録の確認は、お忘れなく。

英国で掘り出し物を発見

ジャガーXE S(英国仕様) 登録:2017年 走行距離:8万5300km 価格:1万6940ポンド(約364万円)

380psを発揮し、聴き応えたっぷりな排気音を響かせる、XEの完成形。内装素材も望ましい。整備記録が揃うほか、細かな作業が記されたファイルも付帯する。自動車税が410ポンド(8万8000円)から200ポンド(4万3000円)へ、下がる年式でもある。