北朝鮮による拉致被害について講演する蓮池薫さん=17日、横浜市西区

 北朝鮮が日本人の拉致を認めた初の日朝首脳会談から24年を迎えた17日、拉致被害者の蓮池薫さんが横浜市西区で講演した。被害者のうち8人が死亡したとする北朝鮮の説明には根拠がなく、矛盾もあると指摘。「『拉致問題は解決済み』という北朝鮮の主張はうそ。事実を知り、救出に向けて世論で後押ししてほしい」と訴えた。

 蓮池さんは1978年7月、新潟県柏崎市の海岸で拉致された。2002年9月の日朝会談を経て、帰国した。

 日朝会談で、金正日総書記は拉致を認めて謝罪。当時、日本政府が安否確認を求めた被害者について「8人死亡」などと通告した。

 講演で、蓮池さんは「死亡を裏付ける物的証拠は何一つなく、説明には根本的な矛盾がある」と指摘。

 横田めぐみさん=失踪当時(13)=は93年3月に死亡したとされ、病院の「死亡確認書」も示されたが、「94年3月まで同じ場所で生活していた」と説明。帰国後に証言すると、北朝鮮は「亡くなったのは94年の勘違い」と修正した。

 原敕晁(ただあき)さんは病気で死亡し、妻の田口八重子さんは傷心旅行中に交通事故で亡くなったとされたが、「2人は結婚していなかった」と述べた。