トマト色に刷新した直売所の物置の前で、笑顔を見せる金子さん夫妻(神奈川県茅ヶ崎市で)

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 【神奈川・さがみ】茅ヶ崎市で水耕栽培のトマト33アールを手がける「トマトのかねっこ」は、売り上げ減少のリスクを負ってでも地域の安全を優先し、直売所運営を見直してきた。路上駐車や購入者の行列といった課題に対し、来客用駐車場の整備や販売開始時間の繰り下げなどの対策を実施。リスク低減を図った上で、庭先の自動販売機による直売も好調を維持している。

 自動販売機を設置していた自宅兼農園前の道路は車の行き交いが難しい幅員ながら、抜け道として利用されることがある。カーブで見通しも十分ではなく、ガードレールもない。登校時間帯の進入規制もなく、近隣の小中学校に通う児童・生徒の通学路だけに、安全確保が課題だった。

 そこで、同園の金子磯哉さん(57)、妻の恵子さん(56)は2022年12月、祖父が大切に育てていた植木や自宅の石垣を撤去。安全と来客用駐車場の確保を優先した。路上駐車の抑制に加えて、地震時の石垣倒壊による人的被害を防ぐ狙いも込めた。販売開始時間を午前8時から午前9時に変更し、通学時間帯との重なりを避けた。

 安全対策とともに進めたのが人目を引くデザインだ。25年7月の「道の駅 湘南ちがさき」への出品を機に農園イメージも刷新。和歌山県のデザイナーと連携。自動販売機を収める物置は通行人や利用者の目に入りやすい正面と右側面の2面だけをトマト色に塗装。合わせて屋号を「金子農園」から「トマトのかねっこ」へ改め、独自のブランド確立を進めた。

 恵子さんは「農園に関わる全ての人が、楽しく幸せになれることが一番の願い」と話す。

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