IAEA理事会、イラン核問題を国連安保理に付託する決議を20年ぶり採択…査察拒否に「重大な懸念」
【ジュネーブ=船越翔】国際原子力機関(IAEA)の定例理事会は9日、イランが核不拡散の義務に違反しているとして、イランの核問題を国連安全保障理事会に付託する決議案を賛成多数で採択した。
イラン核問題の安保理への付託は2006年以来20年ぶりで、イラン側は反発している。
米英仏独の4か国が共同で決議案を提出し、23か国が賛成、8か国が棄権、中国やロシア、ニジェールの3か国が反対した。安保理が制裁措置を議論しても、常任理事国の中露が拒否権を行使する可能性がある。
読売新聞が入手した決議案では、イランがIAEAによる査察を受け入れていないことに「重大な懸念」を表明。核拡散に関わる問題は「緊急に解決される必要がある」と指摘した。
IAEAは、米国とイスラエルが昨年6月にイランの主要な核施設を攻撃してから、同国の高濃縮ウランの保有状況などに関する詳細な検証が行われていないと説明している。
イランのカゼム・ガリババディ外務次官は9日、SNSへの投稿で「(米イスラエルは)保障措置下にある核施設を攻撃して通常の査察を妨害し、それを決議の口実としている。国連安保理では何も達成できないだろう」と決議を批判した。
