YouTubeチャンネル「守鍬 刈雄のお暇なら映画でも」が、「【#バックルームズ】この映画に「意味」はない。なのに、なぜ意味を探してしまうのか?(新作映画レビュー)」を公開した。映画独自解説家の守鍬刈雄が、新作ホラー映画『バックルームズ』をレビューし、劇中の不可解な空間に対する独自の解釈を展開している。

動画では、17歳で映画スタジオ「A24」からオファーを受けたケイン・パーソンズ監督による本作の構造を紐解く。主人公のクラークは、妻と別れ、自身の家具店で寝泊まりする人生が行き詰まった男性。彼が店の地下で見つけた謎の異空間「バックルームズ」について、守鍬は「バックルームズに意味はない」という説を展開した。

従来の異世界ホラーであれば、「罪を犯したから落ちる」などの理由が存在するが、本作の主人公はただ不条理に直面するだけの「巻き込まれ型」であると分析。このような明確な理由や説明を省く作りこそが、近年の「Z世代ホラー」の象徴だと語る。

その一方で、意味がない空間だからこそ、人間は無意識に意味を探してしまうと指摘する。守鍬は、無関係なものに意味や繋がりを見出してしまう心理現象「アポフィニア」を挙げ、「映画を観る人によって空間の意味が変わってくる」と解説。主人公の家具店の品が空間内に散乱している様子から「精神世界」だと解釈できる反面、劇中の組織「エイシンク」の存在や追加映像によって「宇宙人の実験場」という別の意味も見出すことができると語った。

守鍬自身も、「意味はない」と理解しつつも考察を深めてしまい、「結局、守鍬もアポフィニアをしてしまっている」と、映画の巧妙な仕掛けに感心する様子を見せた。明確な正解が提示されない不条理な空間だからこそ、観客それぞれの心理が投影される、奥深い映像体験と言えそうだ。

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