Daiichi-TV(静岡第一テレビ)

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(記者)
「土砂災害は、こちらの規制線から2キロ先で発生したということです」

現場から2キロほど手前の立ち入りが制限された地点では、午後になっても雨が降り続いていました。

ここには消防の指揮をとる本部が設けられ、消防署員や警察官があわただしく連絡を取る姿が見られました。

また、多くの消防や警察関係の車両が詰めかける中、現場の土砂を取り除くためか、ショベルカーも準備されていました。

警察や消防などによりますと、8日午前9時半ごろ、川根本町千頭にある「夢のつり橋」付近の林道で工事関係者から、「工事箇所で土砂崩れが発生、作業員1人が巻き込まれた」と消防に通報がありました。

土砂の崩落現場は、「夢のつり橋」から直線で北東に500メートルほどの場所で、幅約40メートル、高さ約50メートルにわたり斜面が崩れたということです。

この土砂崩れで、現場で工事をしていた男性作業員が生き埋めとなり、他の工事関係者が土砂を取り除き、運び出しましたが、男性作業員の意識はなかったということです。

しかし、現場はさらなる土砂崩れの恐れがあるため搬送はできていません。

当時林道では以前に発生した土砂崩れの箇所に張られたネットにたまった土砂を取り除く工事中で、8人で作業にあたっていました。その作業中、ネットのさらに上から土砂が崩れてきたとみられています。

静岡県内は前線と台風24号から変わった熱帯低気圧の影響で、大気の状態が非常に不安定であす朝にかけて線状降水帯が発生し、大雨災害の危険度が急激に高まる恐れがあるとして、「線状降水帯半日前予測」が発表されていました。

土砂崩れがあった川根本町では、午前10時までの24時間降水量が40ミリを超えていました。

川根本町はこれまでも度々、土砂災害に見舞われています。

4年前の台風15号では川根本町と島田市の大井川鉄道沿線46か所で土砂崩れや倒木などの被害が確認されました。

最も大きな被害となった島田市の採石場跡地で発生した土砂崩れでは、80メートルに渡って土砂が線路をふさぎ、今も復旧には至っていません。

2年前の2024年9月には、今回土砂崩れが発生した「夢のつり橋」のすぐ近く、寸又峡温泉へとつながる遊歩道で大規模な落石事故が発生。観光客や工事関係者ら34人が一時、孤立しましたが、県警のヘリコプターなどがその日のうちに全員救助しました。

(救助された人)
「1歩間違えば命はなかったかもしれない。巻き込まれたかもしれない。…助けていただいたのは本当にありがたいなと思います…ダムの管理施設に災害用のお水とかが常備してあったので飲み物いただけたのでありがたかったです」

観光シーズンを前に襲った自然災害で地元の観光業者も大きな影響を受けました。

地質や土砂災害に詳しい専門家は、南アルプスを形成する、この周辺の地形は、土砂崩れが起きやすいと指摘します。

(静岡大学 防災総合センター 北村 晃寿 センター長)
「その周辺ですね。川根本町とか、南アルプスの方だと静岡県内のところは、地層の名前として四万十帯という、深い海にたまった砂とか泥が、砂岩泥岩互層という…砂・泥・砂・泥という互層していて、その地層が斜面に滑りやすくなっていますので、土砂崩れというか、岩石が崩れたりというのが頻繁にある場所だと思います」

北村センター長は、今後も警報級の雨が予想されることから、土砂災害には注意が必要と警鐘を鳴らしています。

(静岡大学 防災総合センター 北村 晃寿 センター長)
「とにかく、線状降水帯というのは短時間に非常に強い雨を降らせますけれども、雨雲レーダーとかも見ながらやるということと、できる限り雨がおさまってから、工事など…いろいろなことをやるにしても雨がおさまってから。すぐにやらなければいけないことは、ある程度仕方ないかもしれませんけれども、すぐにやらなくても済むようなことでしたら、雨がおさまってからやるということが、安全対策の一助にはなると思います」