完封勝利を挙げ、捕手・大城(左)と抱き合う小笠原(カメラ・豊田 秀一)

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◆JERAセ・リーグ 広島0-4巨人(6日・マツダ

 巨人の小笠原慎之介投手(28)が中日時代の23年7月7日広島戦(バンテリンD)以来、自身3度目となる完封勝利を挙げた。9回4安打、123球の熱投で広島3連戦3連勝に導いたばかりか、前日、10人継投で奮闘したリリーフ陣を救った。打線も3回、泉口友汰内野手(27)が先制の7号3ランを放ち、6回にも佐々木の適時打で加点。首位・阪神が敗れ、ゲーム差は2・5に縮まった。8日からは、本拠・東京Dで中日3連戦に臨む。

 最後の打者を打ち取っても小笠原は表情を崩さなかった。歓声に包まれ、捕手・大城と抱き合うとようやく白い歯がこぼれた。4-0の9回、2死一塁。持丸を144キロ直球で左飛に打ち取った。123球、4安打で2023年7月7日の広島戦以来、自身3度目となる完封勝利。今季4勝目、NPB通算50勝を手にした。「先発をやっているからには第1球目から9回の3アウト取るまでマウンドに残っていたい、立っていたい気持ちは僕は強いので、完封できてよかった」と晴れやかな笑みを浮かべた。

 気迫があふれ出た。最速149キロを計測しながら打たせて取る投球でスコアボードにゼロを重ねた。4-0の6回には2死一塁で菊池の打球が左足に直撃。トレーナーが駆けつけたが「あそこで1回降りてしまうと流れが変わる。試合は生き物なので、僕の直感は戻らない方がいいと思った」とベンチに戻らずそのまま続投。2死一、二塁で佐々木をチェンジアップで空振り三振を奪い雄たけびを上げた。この回にNPB史上378人目となる通算1000投球回も達成。記念ボードと花束が贈呈されると笑顔で球場を見渡し「支えてもらって今があるので皆さんに感謝したいと思います」と頭を下げた。

 マウンドでは孤独に戦うが、仲間を思う気持ちは人一倍。2軍で調整中、自身の周囲にはバルドナードやルシアーノといった助っ人陣がよく集まってきた。スペイン語などを交えて自ら積極的に交流。「彼らは1人で日本に来ている。うまくコミュニケーションを取って、1人でも絡める選手がいる方が楽になると思うから」。中でも中日時代の同僚で、通算250セーブに王手をかけている守護神・マルティネスは大の仲良しだ。

 2軍で調整中でも「ライデルから今日も『元気?』って連絡がきた。僕がいないと寂しいみたい」と笑い連絡を取っていたことを明かした。その親友は名球会入り目前。「異国の地で250セーブ達成はおめでとうだけでは済まない。常にリスペクトしているし、9回3つアウトを取って帰ってきてくれるって本当に偉大だと思う」。自身も米国での慣れない環境で苦しんだ経験もあるからこそ、尊敬が大きい。親友の3連投を回避するためにもマウンドに立ち続けた。

 マルティネスをはじめ、5日に球団初の10投手で継投した中継ぎ陣を休ませる意味でも大きな完封。「リリーフが連投連投だったので、なんとか長いイニング投げようと思ってマウンドに立ちました」。仲間を思う気持ちが白星につながった。(水上 智恵)