茂木健一郎氏が自身のYouTubeチャンネルで「ネット上の謝罪、撤回は難しい。」を公開した。動画では、ネット上での発言が炎上した際の謝罪や撤回について、根本的な価値観の違いと対話の重要性という視点から見解を語っている。

茂木氏はまず、発言に対する謝罪や撤回には難しい問題が含まれていると提起し、大きく分けて2つのケースがあると指摘する。一つ目は、単純に発言の意図が誤読されている場合の「クラリフィケーション(明確化)」である。「本当はこういう意味でした」と情報を提供することで誤解が解けるケースだ。二つ目として、発言の前提となっている「価値観とか世の中の見方」が、その人の生き方に深く根付いている場合を挙げる。これが現代社会の価値観と合致しておらず、認知の歪みとみなされて炎上した場合、考えを修正するのは「そんなに簡単なことじゃない」と語る。世間を騒がせたために表面的な謝罪や撤回をしたとしても、本人の考え方自体は「変わってない」というのが実態だと指摘した。

そのような状況において、価値観の異なる相手と向き合うには「対話するしかない」と茂木氏は強調する。しかし、現代において対話は最も困難な課題であり、「炎上して謝罪、撤回ってのは一番簡単なこと」だと述べる。粘り強く価値観のすり合わせを行っていくには膨大な時間がかかり、それは「あまりネットとかが得意なことではない」とネット社会の限界に言及した。人の内面的な変化はオンラインの議論で瞬時に起こるのではなく、様々な意見や現実に触れる中で、自身の時間の中でオフラインで徐々に生じるものだとし、ネット上の謝罪と撤回の本質的な難しさを浮き彫りにした。

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