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外観は内燃機関モデルとほぼ共通

ジャガー・ランドローバー(JLR)は、レンジローバー初のフル電動モデル『レンジローバー・エレクトリック』を発表した。デザイン、乗り心地、走りの面において、レンジローバーそのものであるとされている。

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英国では来年発売予定で、英国価格は15万4070ポンド(約3265万円)から。現行レンジローバーのモジュラープラットフォーム「MLA-Flex」をベースにしたデュアルモーターEVで、120kWhのバッテリーを搭載し、合計出力550ps、最大トルク86.7kg-mを発生。WLTP基準での航続距離は600kmで、実走行では535kmになるという。


レンジローバー・エレクトリック    JLR

レンジローバーのグローバル生産マネージャー、レイチェル・ホッグ氏は外観について、レンジローバー・エレクトリックは既存のガソリン車やPHEVモデルと非常によく似ているため、「プロトタイプのカモフラージュは一切必要ありませんでした」と述べている。

このモデルは4年間にわたり開発が進められてきたが、ホッグ氏によれば、「完全に説得力のあるレンジローバーを作り上げなければならなかった」ため、「かなり大きな技術的課題」があったという。

永久磁石式デュアルモーターを搭載

JLRは300件以上の特許を出願しており、フロントモーターをより耐久性の高いタイプに変更するだけで数か月の開発期間を要した。とはいえ、レンジローバーのマネージングディレクターであるマーティン・リンパート氏は、「ほとんどのお客様は実際にはオフロード走行をしないでしょう」と認めている。

MLA-Flexプラットフォームは、当初からEVモデルを念頭に置いて設計されたものだ。キャビンフロア下には120kWh(実用容量118.5kWh)のダブルスタック・バッテリーが搭載され、前後には同一の永久磁石式電気モーターが配置されている。各モーターは353psを発生するが、両方が同時にフルパワーを発揮することはない。


レンジローバー・エレクトリック    JLR

後部の電動駆動ユニットは、内燃機関モデルでリミテッド・スリップ・ディファレンシャルが配置される位置に搭載されているため、トランクスペースに影響はない。

インテリアは基本的に内燃機関モデルと変わらない。

レンジローバー・エレクトリックのチーフ・プログラム・マネージャーであるサイモン・フェアブラザー氏は、「誰もがレンジローバーのインテリアを気に入っているため、フラットなフロアを用意する必要はありませんでした」と述べている。

オフロードでの走破性能は「驚異的」

レンジローバー・エレクトリックの車重はPHEVモデルより75kg重く、約2885kgとなる。しかし、V8モデルより重心が88mm低く、『レンジローバー・スポーツSV』と同じツインバルブダンパーや、車高調整機能付き2チャンバーエアスプリングと最大7.3度のリアアクスルステアリングを維持することで、そのサイズと重量に対応している。

オンロードでの走行感覚は、内燃機関モデルに可能な限り近づけるよう設計されている。レンジローバーシリーズの他モデルより車高が15mm低く、最低地上高も29mm低いが、最大渡河深度は900mmと走破能力に遜色はない。


レンジローバー・エレクトリック    JLR

バッテリーパックと駆動系は下部で完全に密閉されているが、渡河時の冷却用として高所に通気口が設置されている。しかし、内燃機関モデルと同様に、最終的に渡河深度を制限するのは水の浸入ではなく、車両が浮き上がってトラクションを失うというものだ。

重量増加やブレークオーバーアングルのわずかな低下を除けば、電動化はオフロード走行において複数の利点をもたらす。低速ギアや高速ギアに切り替えるために停止する必要は一切なく、シニアテクニカルスペシャリストのジェイソン・ウォルターズ氏によれば、スロットルレスポンスは「はるかに寛容」だという。同氏はさらに、電気モーターの素早いレスポンスとコントロール性により、EVは砂地で「驚異的」な性能を発揮すると語った。

電気モーターは社内で開発・生産

4モーター構成も検討されたが、重量増を招く上、1本の車輪に供給できる動力は1基のモーター分に限られるという欠点があると述べた。レンジローバー・エレクトリックのディファレンシャルはオープン式だが、ブレーキによって空転している車輪を停止させれば、グリップのある車輪にその車軸全体の出力を供給できる。

電気モーターの開発は、特に課題の多かった分野の1つだ。当初はフロントアクスルにインダクションモーターを採用しようとしていたが、フェアブラザー氏によれば「期待通りの性能は発揮したものの、安定性に欠けていた」という。過酷なオフロード条件下では過熱し、フルパワーを発揮できなくなっていたそうだ。


レンジローバー・エレクトリック    JLR

フェアブラザー氏は「市販品には適したものが見つかりませんでした。そこで、すべて社内で開発しました」と語った。

モーターは、英国ウルヴァーハンプトンにあるJLRの電気推進製造センター(EMPC)で生産される。ここはかつてエンジン工場だった施設で、JLRはモーターとバッテリーパックの生産のため、3億5000万ポンド(約740億円)以上を投資している。

(翻訳者注釈:この記事は後編の「2」へ続きます。)