Microsoft Officeの責任者が「AIが生成した質の低い文書」に対して苦言

Microsoftは2026年6月にAIエージェントを中心に動作する新しいデバイス向けプラットフォーム「Project Solara」を発表していたり、画像生成AI「MAI-Image」シリーズをリリースしていたりするほか、AnthropicのAI・ClaudeをOffice製品で活用する「Claude for Word」などの拡張機能も展開されており、AIの導入に力を入れています。そんな中、Microsoft Officeの責任者が「AIによる質の低いコンテンツ」に苦言を呈する投稿をしています。
https://www.linkedin.com/feed/update/urn:li:activity:7496622259214659585/

Microsoft傘下のビジネスSNS「LinkedIn」のCEOであるライアン・ロスランスキー氏は、2025年にMicrosoftのOffice部門で責任者に就任しました。Microsoftのサティア・ナデラCEOが通達した社内メモによると、ロスランスキー氏の就任はAI部門再編の一環であり、Office担当エグゼクティブバイスプレジデントとして、Office・Outlook・Microsoft 365 Copilotアプリチームを率いると発表されました。
そんなロスランスキー氏はLinkedInで、実際に仕事上で経験したAIによる質の低いコンテンツの問題について語りました。
ロスランスキー氏によると、あるとき従業員が明らかにAIが生成したと思われる文書を送ってきたそうです。それを読んで全てAIによるものだと気付いたため、手元のAIに要約させたところ、「アイデアに新たな視点をもたらすもの」は何も得られなかったとのこと。
ロスランスキー氏は「これは悪循環です。注意しなければ、画一的で無個性な文章の海の中で、文章を書いたり読んだりすることを避けるための、非常に高価な方法に陥ってしまうでしょう。そんなことは避けましょう」と述べています。
実際に、AIを積極的に活用しようとする企業では従業員が可能な限りAIトークンを使用してその使用量を生産性の証明と見なす「トークンマキシング」と呼ばれる文化が形成されていますが、Microsoftではエグゼクティブ・バイスプレジデントであるジェイ・パリク氏が社内メールで「必要以上に大量のAIトークンを消費することを避ける」ことを従業員に通知していることが報じられています。パリク氏は「トークンマキシングは我々が目指すものではありません。私は、すべての従業員が顧客と事業にとって意味のある成果を最大化することに注力してほしいと考えています」と指摘しました。
Microsoftが従業員によるAI利用を制限する動きに出る - GIGAZINE

ロスランスキー氏は「AIは、私たちが物事を行い、学び、創造するのを助けてくれます。しかし、私たち独自の視点と経験によって、それを強化・発展させるような方法で、別の道を歩みましょう」と呼びかけています。
ロスランスキー氏の投稿には数百件のコメントが寄せられており、同じように質の低いAIコンテンツの問題に直面した人や、AIを導入する経営者の意見が集まっています。一方で、現代はまだAIをビジネスに導入した初期段階であり、AIを使うのに慣れていないことが問題である可能性も指摘されています。
